あの中学受験問題が小学生向けの算数謎解き小説に!東大卒作家・結城真一郎さんに聞く、計算力と読解力を同時に培うための算数に対する視点とは?
算数の問題にはツッコミを入れて面白がって!自分が子どもを育てるときは試したい
――最後に、本書は算数がテーマということで、算数が苦手なお子さんを持つパパママにメッセージをお願いします。 結城さん: 算数を好きにさせる方法っていろいろあると思うんですけど、僕の1つの答えは、最初からお伝えしている、ちょっとはすに構えた視点から問題をちゃかして楽しむ。僕はそれが性に合っていました。これは算数に限らず勉強全般に言えると思うんですけど、ちょっと余裕あり気に、上段から眺めて面白がれるような考え方が見つかるといいですよね。 勉強など正義として掲げられてるものに対して、ツッコミを入れるのって子どものわくわく心にも響きそうですし、つっこむために粗さがしというか変なところを見つけようとすると、問題をしっかり読むようになると思うんです。ぜひドリルを眺めながら問題に茶々を入れつつ楽しんで取り組んでもらえたらいいかなと。自分が子どもを育てるときも試そうと思っています。 本作は算数好きでなくても最後の最後まで謎解き感覚で読み進められる作品。ぜひ親子で読んでみてはいかがでしょうか。気になる次回作については構想を練っている最中だそうで、どんな内容になるのか、今から楽しみです。
取材/長南真理恵