松本幸四郎、歌舞伎座で初演出 「キャラクターを引き出せるように」 中村隼人の主演舞台
歌舞伎俳優の松本幸四郎さん(51)と中村隼人さん(31)が、2025年1月2日から歌舞伎座で上演される『壽 初春大歌舞伎』の取材会に出席し、公演への意気込みを語りました。 【画像】松本幸四郎、ミステリー小説家・京極夏彦が書き下ろし 「新たに誕生する歌舞伎をつくる」 松竹創業百三十周年と銘打ち開催される今回の公演。夜の部の上演となる、大富豪の若旦那が同心となって難事件を解決する、幡大介さん原作の長編時代小説『大富豪同心』の新作歌舞伎に出演する2人。隼人さんは八巻卯之吉と幸千代の二役を勤め、幸四郎さんは出演だけでなくこの演目で、歌舞伎座で初めてとなる演出を担当します。
取材会で幸四郎さんは「今回演出をさせていただくのは初めてでございまして、こういう時代劇があったらいいなと思っていた作品でありましたし、歌舞伎化するにあたって演出をさせていただきますけども、“隼人くんここにあり”というものを作るれるように勤めたいと思っています。彼のすっきりとした二枚目であり、またはんなりとした動じないのか、なにも分からないのかどちらか分かりませんが、よい意味でのマイペースという彼のキャラクターを引き出せるように作っていきたいと思っています」と、意気込みを明かしました。
また、刃物を見ると気絶するほど頼りない八巻卯之吉と幸千代の二役を勤める隼人さんは「原作をもとにしまして二役早替わりをどういうふうにしていこうか。普通だと早替わりは、性別が変わらないと面白くない、顔の色(化粧)が変わらないと面白くないといわれている中で、今回は時間の都合上、顔の色はそのままになってしまうので、とにかくスピードが大事だと。そこのあたりは幸四郎さんにいろいろ伺って、お兄さんの演出の意図にそえるようにやっていきたいです」と挨拶しました。 続けて「今年、浅草歌舞伎を卒業しまして、その1年目で歌舞伎座に出させていただいて。ほとんどの浅草メンバーが集結して、兄さんたち、そして同世代たちとこういった作品を作れること本当にうれしく思っています」と語りました。