180種以上の海鳥、ラッコにクジラも! 米西海岸「ペブルビーチ」で楽しむ 最高峰のゴルフと動物ウォッチング
#300 Pebble Beachぺブルビーチ(カリフォルニア、米国)
カリフォルニアのモントレー半島に位置するペブルビーチ。 「ザ・ロッジ・アット・ペブルビーチ(通称ロッジ)」のテラスからは、ペブルビーチ・ゴルフリンクスの最終18番ホールの芝生の向こうに、紺碧の太平洋と入り組んだ海岸線が望めます。1本の太い杉の近くで、海風に揺れるピンフラッグが、ホールの場所を示しています。 【画像】岩肌にびっしり...!? アザラシやアシカが生息するペブルビーチ ここは世界中のゴルファーにとって羨望の地であり、一生に一度は行ってみたいと願う、ゴルフコースの最高峰。 PGAツアーのAT&Tペブルビーチ・プロアマ、そして(1972年から)およそ10年に一度全米オープンが開催されており、その回数は6回にも上るという名門中の名門です。 ゴルフ専門誌によるゴルフコースのランキングでは常に上位に位置。ゴルフ界の帝王ジャック・ニクラウスも「生涯であと1ラウンドしかプレイできないとしたら、私はペブルビーチを選ぶでしょう。はじめてこのコースを見た時から、大好きでした。おそらく世界最高でしょう」との言葉を残しています。 そのペブルビーチ・ゴルフリンクスの18番ホールをロッジのテラスから見渡すことは、ゴルファーにとって最も誇らしい通過儀礼だそうです。 ゴルフをやらない私がこのテラスに立つことは、まさに“猫に小判”な体験。そんな私でもロッジの格調高い空気に触れると、ゴルファーにとってここが特別な場所であることがわかります(ここの空気には、何か特別な成分が含まれているのでしょうか!? )。
花崗岩の岩場、神秘的な朝もや…美しい野生を感じるドライブへ
ペブルビーチは、モントレー半島一帯のリゾートエリアかつ、地元コミュニティ。半島の海岸線に沿って、「17マイル・ドライブ」という幹線道路が走り、南北の入り口では通行料(12ドル)が徴収されます(ペブルビーチのレストラン利用者や宿泊者には払い戻しアリ)。 17マイル・ドライブは、その名の通り全長17マイル(約27キロ)。杉が縁取る、くねくねした道を車で走ると、木漏れ日の中、コーナーを曲がるたびに太平洋が見えたり、隠れたりします。強風によって押し曲げられた木立や、規則的なヒビが走る花崗岩の岩場、深い青をたたえた太平洋、朝もやが立ち込める日も珍しくなく、荒々しくも神秘的な野生を感じる風景です。 この道は自動車が登場する前、馬車の時代から風光明媚な景色が人々を惹きつけてきました。『宝島』の作者スティーヴンソンもこの界隈を歩きまわり、作品の構想を練ったとされます。 そしてペブルビーチを開発したサミュエル・モースもまた、この自然を愛し、開発においては環境保護を最優先事項にしたそうです。 中でもモースにとって特別な存在だったのが、「ローン・サイプレス」と名付けられた1本のモントレー・イトスギ。自生しているのはココとカーメル湾を挟んで対岸のポイント・ロボスの、世界でも2カ所だけだそうで、樹齢は少なくとも250年! 太平洋に突き出した岬にたくましく生えている孤高の木です。 モースは「このプロジェクトの基本は陸・緑・海。ローン・サイプレスはまさに完璧なシンボルだ」と、この杉をペブルビーチのロゴに採用。やがて全米で一番写真が撮られる木になったそうです。