意外と簡単に釣れる!? 謎の「シゴキ便」も! 達人のサポートでスキルが爆上がりな「ボートシーバス」の始め方とは
●想像以上にあっさり釣れます。しかもデカい
最初に到着したのは壁際のポイント。13cmのシンキングミノーをキャストし、歩くくらいのスピードでゆっくり泳がせると、引ったくられるような手応えが。 キャプテンの指示を聞きながら船べりまでシーバスを寄せたら、ネットで取り込んでくれるのでお礼をして受け取ります。 メジャーを当てると40cmほど。シーバスはご存知のとおり、大きさによって呼び名がセイゴ、フッコ、スズキと変わる“出世魚”。この魚体はフッコサイズ。引き続きミノーをキャストして「スズキ」サイズを狙います。 その後は東京ゲートブリッジのポイントに入り、コンスタントに40~50cmサイズをキャッチ。船べりで大型がルアーにアタックするシーンもあるなど、シーバスとの距離感が近いボートフィッシングならではの興奮体験もできました。
●海の壮大さを感じるシーンも
セイゴを数匹釣ってコツを掴んだところでポイントを移動。夕闇に包まれながら目指したのは、海中に建てられた橋のような建造物(ストラクチャー)が立ち並ぶエリア。 橋脚を照らすスポットライトの周りには、海鳥が無数に飛び交います。 「灯りにプランクトンが集まり、それを食べる小魚を狙って海鳥が群れをなす様子を“鳥山(とりやま)”といいます。その下にはさらに小魚を狙うシーバスの群れがついているのでそれを狙います」と高見キャプテン。
このポイントで使うのは、水面で操作するトップウォータープラグ。「ビッグベイト」と呼ばれる大型のルアーで挑みます。(キャプテンに借りました) 橋脚から照らされるライトで、海面には明るい面と暗い影の「明暗部」ができています。ビッグベイトと言うだけあって、その存在感は夜の海でも見やすい。操作も快適なので、意外と初心者向けかも? 「明暗部の暗い側にルアーを落として、引き波ができるギリギリのスピードで明かりの届くエリアを横切るよう、スピードをキープしながら巻いて」というキャプテン。見当違いの場所に投げると「そこじゃなぁーい(笑)」とキャプテンの鋭い指示が。シゴキ便の開幕です。 水面を泳ぐルアーが明部に差しかかった瞬間、ガツーンと重く鋭いアタリ。 ロッドを大きく曲げながら上がってきたのは、65cmの「スズキ」クラス。自己新を更新するシーバスのキャッチに成功。我ながら伸びしろを感じずにはいられません。 常にゲストが投げやすいボートポジションを維持しながらも、「そろそろデカいのを出したいですね」と、長さ190mm、約60gジョイントボディのビッグベイトで狙うキャプテン。 ダヴィンチを潮の流れに乗せて明暗部の境目まで漂わせ、大物が潜むであろう水深に達した瞬間にワンアクション。77cmとランカーに迫る大物を仕留めるという別格のハイテクニックで魅せてくれました。 レベルが高すぎでよく理解できませんでしたが、チャーターボートに乗るということは、プロフェッショナルのホスピタリティとハイテクニックの融合を間近に見られるということ。この釣り、想像以上に奥が深いです……。 大都会を望む海で60cmを超えるフィッシュイーターと出会えるのはまさにボートシーバスの真骨頂。マリーナに帰投する航路から眺める東京の夜景も印象的。ボートでなければ体験のできない景色とゲームに大満足です。 釣れる日もそうでない日もありますが、初心者がレベルアップできるサービスであることは間違いありません。
杉山元洋