松本に朝食メインに提供する「農人」 地元食材使った「食体験」を
地元の食材を使った朝食をメインに提供するレストラン「農人(ノート)」(松本市中央3、TEL 050-8880-7693)が11月18日、松本・女鳥羽川沿いに移転オープンして1カ月がたった。(松本経済新聞) 店舗面積は約15坪。席数は、カウンター、テーブル合わせて24席。昨年12月に閉店した居酒屋「いなほ」の跡で、天井を抜くなどして改装し、店内に光が入るようにした。照明や椅子などは活用して、民芸調の雰囲気を残す。 朝昼通して提供する「TONOSAMAブレックファースト」(2,000円)は2種類。「和」には県内産の米を土鍋で炊いたご飯、だし巻き卵、副菜3種などが付き、「洋」には果物を使ったフレンチトーストや「信州野菜のスープ」、安曇野放牧豚のサルシッチャなどが付く。ランチタイムには3種類のメインディッシュから1種類を選ぶ「IBUSHIランチ」(2,200円)も用意する。 デザートは、松本城をイメージしたティラミス「城ミス」(800円)や大町市の松田乳業の牛乳を使った「自家製ヨーグルトと果実のコンフィチュール」(700円)など。アルコールは松本ブルワリーのクラフトビールをはじめ、県産のワインや日本酒を食事とペアリングして提供する。 松本広域連合の8市村の住民は身分証を提示すると15パーセント引きになる「地元割」も用意。同店を運営する「RYOZO VISION」の社長でシェフの竹下涼さんは「観光客はもちろん地元の人にも思い出にしてもらえるような食体験を提供したい」と話す。 竹下さんは大町市出身。高校卒業後、さまざまな業態の「食」の場を経験したいと考え、レストランやカフェ、ブライダル施設などに勤務してきた。昨秋、「観光客は多いが、朝食の選択肢が少ない」と松本での開業を決め、5月に中町通りの「ぬのや旅館」1階で朝食専門店を始めた。8月に運営会社を立ち上げ、移転の準備を進めてきた。 同社の社名は松本城保存に尽力した市川量造に由来する。「量造さんのように、歴史や伝統、文化を生かす活動をしていきたい」と竹下さん。今後は飲食に限らず、観光やエンターテインメントへの展開も視野に入れているという。「松本の魅力を伝えることで、地域を盛り上げていきたい」と意気込む。 営業時間は、7時~10時30分、11時30分~15時。水曜・木曜定休。水曜日は予約制のディナー営業を行う。
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