米粉カヌレでアレルギー理解深めて 加我さん(芸工大4年)発案、17日まで販売
食物アレルギーへの理解を深めてもらおうと、東北芸術工科大企画構想学科4年加我なつみさん(22)=仙台市=が発案し、山形市内のカフェが製造したカヌレ「米粉のおやま」が完成した。アレルギーの原因物質となる小麦粉や牛乳などを使っていないため、誰でも気軽に食べられる。同市内と天童市の2カ所で、17日まで販売している。 加我さんは小学生の頃からクルミやゴマに対する食物アレルギーがあり、呼吸が苦しくなるなどの症状が出るという。給食の際は友達と同じ物を食べることができず、孤独を感じることもあった。 この経験から食物アレルギーの有無に限らず、誰もが楽しく食に向き合うきっかけにしてほしいと、卒業制作として取り組んだ。市内のカフェ「SLOWJAM(スロージャム)」に協力を依頼。同店の人気商品・カヌレを、食物アレルギーの原因物質アレルゲンとなる八つの食材を使わず、米粉で作ってみることを提案した。黒糖の優しい甘さが広がり、ほろほろとした食感が味わえるのが特徴だ。1個400円でスロー・ジャムのほか、三和油脂の「こめ油工房さんまる」で販売している。
加我さんは「食物アレルギーは大人になってから反応が出ることもあり、自分のこととして捉えてほしい」と話している。