酪農家の劇団12月に公演 日本酪農発祥の地題材に
館山市の酪農家らでつくる「劇団須藤牧場」が12月、同市で「日本酪農発祥伝 岩本正倫」を上演する。江戸時代、千葉県に開かれた日本酪農発祥の地とされる「嶺岡牧」に関わり、酪農の発展に寄与した岩本正倫にスポットを当てる。 今回の舞台は、武士として幕府の命を受けて牧に赴き、乳製品「白牛酪」を作り、販売まで手がけた岩本正倫の物語を描く。 劇団代表で、須藤牧場4代目の須藤健太さん(30)は「岩本正倫は天明の飢饉(ききん)の世に、日本の食を支えるために奮闘した。行動力を持った侍がいたことを伝えたい」と意気込む。 子どもの頃から芝居好きだった須藤さんは就農後の2014年、「芝居で酪農をPRしたい」と兄や地域のボランティアらで劇団を旗揚げした。今回で9回目の上演となる。 12月10日、千葉県南総文化ホール(館山市)の300人収容の小ホールで無料上演する。観劇の申し込みは、同牧場のホームページ内の劇団サイトで受け付けている。
日本農業新聞