初詣前にチェックしておきたい参拝マナーの中身…礼を失しない態度と立ち居振る舞いでお参り
年末年始の参拝は「一年の感謝」と「新年の願掛け」をする重要な機会です。特に商売繁盛を祈願するために神社に足を運ぶ方は多いでしょう。ところが、意外と知らないのが、神社参拝の時の正しい立ち振る舞いやマナー。無意識のうちに神様や一緒にお参りする方々に失礼な対応となってしまっている人が少なくありません。 そこで、『ビジネスエリートのための 教養としての日本の神様』(監修:國學院大學大学院文学研究科・神道文化学部教授の西岡和彦氏)の著者で出雲観光大使でもある深結(みゅう)氏に、神社の一般的なお参りのマナーを教えていただきます。神社に向かう前に、ぜひ確認しておきましょう。 【】正しい手水の仕方わかりますか?
■鳥居・神門のくぐり方 鳥居・神門の前でいったん止まり、軽く一礼をしてからくぐります。参拝を終えて境内を出る際も、社殿のほうへ向き直って一礼します。 参道の歩き方 参道の中央は「正中(せいちゅう)」といって神様の通り道とされています。参道を進むときは中央を遠慮し、左右のいずれかを進むのが神様への敬意の表れとなります。参道を横切る際は、正中を越える間に軽く頭を下げ、正中で神前に向かって一礼してから進みましょう。
手水(ちょうず) 鳥居をくぐって参道を進むと、途中に手水舎があります。水で手を洗い、口をすすいで、神聖な場所に参る前に心身を清めます。 1 一礼してから右手で柄杓(ひしゃく)を取り、すくった水を左手にかけて洗う。 2 柄杓を左手に持ち替え、右手を洗う。 3 柄杓を右手に持ち替え、左手のひらで水を受けて、口をすすぐ。柄杓に口をつけてはいけません。また、水は静かに口の外に出します。口の中を清めるためなので、飲み込んではいけません。
4 柄杓の水をもう一度左手に流して洗う。 5 柄杓を立てて、残った水を柄杓の柄に流して洗い清め、元に戻す。 6 一礼して手水を終える。 特に新型コロナウイルスまん延の後は、柄杓を置かずに流水になっている手水舎も増えています。それぞれのルールに沿って行ってください。 1 一礼してから両手を洗う。 2 両手で水をため、その水で口をすすぐ。 3 両手を洗う。 4 一礼して手水を終える。 ■敬礼作法 敬礼の作法には拝(はい)と揖(ゆう)があります。拝(おが)むとは、折れかがむという意味で、身体を折りかがめて礼をすることとされています。揖とは会釈や挨拶のことです。日常の場面でも使われますので覚えておくとよいでしょう。