チャールズ国王が“血の海”!? 賛否両論を巻き起こす、英国ロイヤルの肖像画リスト
これまで英国ロイヤルは多くの肖像画の被写体となり、たくさんの作品が世に出されてきた。 【写真】エリザベス女王の、最も美しく威厳に満ちたポートレート&肖像画15 直近では、2024年5月、チャールズ国王が即位して初の公式肖像画が公開され、その8日後に、キャサリン妃の肖像画が英雑誌の表紙を飾った。いずれも評価が分かれ、似ているかどうかをはじめとして、大いに話題になった。 ここでは、これまで英国王室メンバーが被写体として描かれた肖像画のうち、人々の注目を集めた作品を独断でピックアップしてご紹介したい。
チャールズ国王
2024年5月14日、バッキンガム宮殿で公開されたのが、チャールズ国王が即位して初の肖像画。英国人アーティストのジョナサン・ヨーにより、2021年6月に着手された作品だ。 高さ約2.6m、横幅約2mのキャンバスに描かれており、その大きさ自体もさることながら、鮮やかな赤で塗られた背景に顔だけが浮かび上がっているかのようなレイアウトが目を引き、インパクト大! 国王の右肩に止まっている蝶は、皇太子から国王に即位した、“飛躍”を象徴しているという。 発表されてからというもの、“まるで血の海”だとか、“悪魔を連想する”との声が多く挙がった。
肖像画で国王が着用しているのが、ウェールズ近衛連隊のユニフォームで、左手には剣を持っている。 この写真は、2023年のトゥルーピング・ザ・カラーで、バルコニーに登場した時のもの。この時も左手に剣が。
キャサリン妃
チャールズ国王の肖像画が公開された翌週の5月22日、英雑誌タトラーの表紙として公開されたキャサリン妃の肖像画がこちら。この作品を描いたザンビア生まれの英国人画家ハナ・ウゾーは、その人の魂をとらえることが重要で、妃がどういう人なのかを感じ取ろうとしつつ描いたという。青みがかったターコイズカラーの背景は、キャサリン皇太子妃の瞳の色を表現したそう。 とても印象的な作品だが、“似ていない”との声が殺到しているようだ。
上記作品の元になったと言われているのが、2023年11月、バッキンガム宮殿での晩餐会で捉えられたこちらの姿だ。妃は療養中のため、本人がモデルとして同席してその場で描かれたものではなく、こういった写真や動画を元にして製作されたそうだ。 ここで、肖像画には、大きく2つに分かれるという話を。 先程のチャールズ国王の方は“公式”肖像画であるため、被写体であるロイヤル(チャールズ国王)の意向や反応に配慮する必要があるが、一方、このキャサリン妃の肖像画のように、雑誌社が表紙用として製作依頼をしたような“非公式”の肖像画については、ロイヤル(キャサリン妃)の意向などは気にせず作成できるのだという。自身のこの肖像画を見て、キャサリン妃は何を思うのだろうか。