収益マンション建設 みやび建設(滋賀)、社内体制崩壊で破産
みやび建設(株)(TDB企業コード:550083328、資本金8000万円、登記面=滋賀県近江八幡市鷹飼町北4-1-16、代表駒秀樹氏)は、8月9日に千葉地裁松戸支部より破産手続き開始決定を受けた。 破産管財人には内田徳子弁護士(柏綜合法律事務所、千葉県柏市中央町6-19コープビル柏4階、電話04-7167-2689)が選任されている。 債権届け出期間は9月24日までで、財産状況報告集会期日は2025年1月20日午後3時。 当社は、1976年(昭和51年)1月創業、96年(平成8年)9月に法人改組された建築工事業者。戸建て住宅建築を主体に、ハウスビルダーのFC店として滋賀県下全域のほか、神奈川県や埼玉県、岡山県へ営業エリアを拡大し、2016年8月期には年売上高約46億3900万円を計上していた。 しかし、2018年に創業者一族の後継者をはじめとした若手幹部が拡大路線を修正し、営業拠点を滋賀県に絞り込む方針に変更。投資効果を享受する前に事業を縮小したため、拡大時に抱えた借入金が重荷となっていた。こうしたなか、2019年10月に現代表が当社の全株式を創業者より取得。経営方針が再度変更となり、現代表の人脈による営業基盤を活用して、東京都内における収益マンションの建築請け負いに事業転換していた。 その後は東京都を主な営業拠点として業容拡大を目指していたものの、急速な受注拡大に体制が追いつかず、現場に混乱が生じていた。2021年以降は人手不足などから完工が遅れ資金繰りが悪化、支払い遅延が頻発していた。社有不動産が差し押さえられるなど信用不安が高まっていたなか、2022年以降は経営幹部が相次いで退職。技術者の退職もあって施工体制を組むことができない状況に陥り、事業を停止していた。 負債は2022年8月期末時点で約54億3530万円であるが、その後変動している可能性がある。