田原まつり始まる
豪華な山車の市中引き回し
渥美半島に秋の訪れを告げる「田原祭り」が田原市田原町の中心市街地5町を舞台に開かれている。萱町、新町、本町の「からくり人形」を載せた豪華な山車は市の有形民俗文化財。お囃子(はやし)に合わせて引き回し、町内を巡回する。【岸侑輝】 江戸時代に熊野神社の祭礼として始まったと伝わる。山車は1757年に当時の本町上り町、横町、中町が合同で田原藩の浅黄無紋(あさぎむもん)の横幕と天幕を借用し、車を仕立てたことが始まりという。からくりは二層唐破風屋形四輪の名古屋型。 14日昼、商業施設「セントファーレ」前の田原萱町交差点で、それぞれの町内を巡回してきた3台の山車が向かい合った。若者を中心に、子どもらも綱に手を添えて山車を引いた。田原福祉グローバル専門学校の外国籍生徒らも「たっぷく組」の法被を着て参加した。 交差点を曲がるため、一台ずつ大きくかじを切る「車切り」があった。山車を引く若者らが「わっしょい」と声を合わせ、一気に転回させると、見物客から歓声と拍手が起きた。
山車引きそろえは田原まつり会館前であった。3台の山車が並ぶ勇壮な姿を前にお囃子の演奏が始まると、大勢の人が写真を撮った。 引きそろえは15日午前11時50分にも三河田原駅前である。フィナーレを飾る手筒と大筒の放揚は、同日午後5時から田原文化会館前のはなのき広場で。
東愛知新聞社