一世を風靡したあのボディカラーも選べる!パリ・ダカールラリーを制した953の後継ポルシェ「911Dakar」は悪路も街乗りもできる万能選手
ポルシェがラリーで強いって、知っている人は知っているけれど、知らない人には意外すぎる事実かもしれません。そんな歴史を踏まえた魅力的なモデルが「911Dakar(ダカール)」として登場しました。 【内装デザインなど細部の画像を見る】
■パリ・ダカールラリーを制覇した「953」「959」をイメージした万能選手
2022年に発表され、23年にごく限られた人へのデリバリーが始まった「911Dakar」は、1980年代に苛酷な砂漠のラリー「パリ・ダカール」を制覇した「953」と、それに続いた「959」をイメージしたものとされています。 最新の911Dakarは、「サファリ、ルマン、シアター、ニューヨークのストリートを走れる唯一のクルマ」とされています。つまり、悪路とサーキット両方で競うラリークロス競技に出走できるうえ、街中でも乗れちゃう、という万能選手が目指されています。 これは好みによるでしょうが、86年のパリダカで優勝した959の「ロスマンズ Rothmans」(タバコブランド)カラーをイメージしたボディデカールを選ぶことも可能です。 ゼッケン用ステッカーも含まれていて、買った人が任意の番号を選ぶことが可能です。せっかくステッカーを貼ったからにはゼッケンがないとしまらないし、かといって、何番を選べばいいか……迷うのも楽しそうです。「000」「00」「0」と、ラリー競技でコース下見をしてくれる先行車、いわゆるゼロカーのゼッケンを選ぶ手もありますね。
■オプションいろいろ ブランドとしての余裕を感じさせるコンセプト
911Dakarは、通常の911より車高を50mm(最大80mm)持ち上げているのが、ひとつの特徴。前19インチ径、後20インチ径のロードホイールと組み合わせたオールテレインタイヤ、サイドスカート、ホイールアーチエクステンション、さらに軽量炭素樹脂のボンネットとリアスポイラーといったものが標準装備。 さらに、6点式セイフティベルトやロールバー装着の「ラリーデザインパッケージ」をはじめ、補助ランプ付きルーフバスケット、そこに載せる10リッターの燃料キャニスターと飲料水用キャニスター、ルーフバスケットに収納する緊急脱出用リカバリーボード、折りたたみ式シャベル、ルーフテント、70年代のサファリラリーをイメージしてデザインされたステッカーセットなど「アドベンチャーのためのアクセサリー」(ポルシェ)がオプションで用意されています。 なんとも遊び心にあふれた、別の言い方をすると、ブランドとしての余裕を感じさせるコンセプトです。 2981cc水平対向6気筒エンジンは、353kWの最高出力と570Nmの最大トルクを発生。911シリーズでは911カレラSの上をいく「911カレラ4GTS」と同等の数値です。