70kmにおよぶ瀬戸内海の島々を制覇! サイクリストの聖地「しまなみ海道サイクリング」を走破してみた
水軍が躍動した早潮を眺め大島を峠越えで横断
伯方・大島大橋は、伯方橋と大島大橋の総称。大島大橋は橋長840m、海面からの高さ39mの吊り橋で、途中の見近島では浜に面したキャンプ場を見下ろせます。6島目の大島へ入ると、早潮の宮窪瀬戸に沿って走行。あたりは村上水軍の一派・能島村上水軍の拠点で、瀬戸に浮かぶ能島や村上海賊ミュージアムなど、ゆかりの見どころも集まっています。 宮窪港を後にして、道中で最大の難所・宮窪峠へ。ほぼ海岸線をゆく行程の中で唯一、島の内陸部を横断する個所で、標高79mの峠へ向けて上りが続いていきます。途中で自転車を押しつつ峠にたどり着いたら、ベンチでひと休み。その先はダウンヒルを経て島の中心街の吉海を通り、小さな上りを経て下田水港へ。前方には最後に渡る、来島海峡大橋の吊り橋が続いています。
優美な吊り橋を飛ぶように渡ったらゴールは間近
来島海峡大橋は三連の吊り橋で、総延長は4.1km、海面からの高さは最も高い第三大橋で78mある、スケールの大きい橋梁です。大島の峠越えを繰り返した後につらいですが、最後の力をふり絞りひと上り。 橋上からの眺めはその労力に値する素晴らしさで、毛無島や武志島、中渡島などを見下ろしながらの走行は、まるで海上を飛んでいるかのよう。来島海峡は日本三大急潮の一つに数えられ、船舶がゆっくりと行き交う様子も見られます。 橋を渡り終えると、いよいよ四国へ上陸。付近には橋と海峡を一望する糸山展望台や、来島海峡展望館などの施設が集まっています。6kmほど市街を走れば、今治駅へ到着。ゲストハウス「シクロの家」のそばにある、しまなみ海道0キロ地点の看板とともに記念撮影したら、全行程を走破してゴールした実感に浸れます。 【移動チャート】 尾道駅 → 5分★ → 向島・富浜 → 30分 → 因島大橋 → 20分 → はっさく屋 → 1分 → 因島アメニティ公園 → 40分 → 生口島橋 → 40分 → しおまち商店街 → 15分 → 瀬戸田サンセットビーチ → 5分 → レモン谷・多々羅大橋 → 20分 → 多々羅しまなみ公園 → 30分 →大三島橋 → 20分 → 伯方・大島大橋 → 80分 → 来島海峡大橋 → 35分 → サンライズ糸山 → 35分 → 今治駅 ※「★」は船での移動
上村一真