動物用エアー式手術台「ここでもオペ」 手術時間の短縮や負担軽減 開発したのはイベントでおなじみの「エアー遊具」製造企業
空気を入れて大きく膨らませた「エアー遊具」を製造する宮崎市の企業が、動物用の手術台を開発し、今、畜産などの現場で活躍しています。 どのようなものなのか、そして、開発に至った経緯を取材しました。 【写真を見る】動物用エアー式手術台「ここでもオペ」 手術時間の短縮や負担軽減 開発したのはイベントでおなじみの「エアー遊具」製造企業 ■動物用のエアー式手術台「ここでもオペ」 宮崎市清武町に本社を置く「ワン・ステップ」。 イベント会場でよく見かける大型の「エアー遊具」の製造やレンタルなどを行う企業です。 これまでさまざまタイプの「エアー遊具」を手がけてきたワン・ステップ。その技術を生かして、去年10月、あるものを開発しました。 (ワン・ステップ 柳田 匠 さん) 「これがエアー式の手術台になっています」 専用のエアーコンプレッサーで膨らませることおよそ3分。 できあがったのは、動物用の「エアー式手術台」。その名も「ここでもオペ」です。 (ワン・ステップ 柳田 匠 さん) 「われわれが、もともと、こういう空気で何かを作るという造形のノウハウは持ってましたので、実際に宮崎大学の農学部の動物の先生から、実際にそういう手術台みたいな形で作れないかとお問い合わせいただき、打ち合わせさせてもらいながら、『ここでもオペ』の開発に至りました」 ■最大の特徴は軽いこと 宮崎大学の獣医師と去年10月に共同開発したエアー式手術台。 4つのエアマットを積み重ねて作られていて、高さは30センチから100センチまで調節することができます。 (ワン・ステップ 柳田 匠 さん) 「こういういくつかの層に分けて、実際の先生のやりやすいところで処置ができるような高さというところにもバリエーションを作って開発しました」 そして、最大の特徴が軽いこと。 重さはおよそ20キロで簡単に持ち運ぶことができます。 (長友幸生記者) 「すごく軽い!私の片手でも持ち上げられるくらいの軽さです」 画期的とも言えるエアー式手術台。 「ワン・ステップ」と共同で開発した、獣医師で宮崎大学農学部の佐藤礼一郎教授は・・・ (宮崎大学農学部獣医学科 佐藤礼一郎教授) 「子牛のへその手術は、軽トラックの上や農場の中の床ですることが多くて、中腰ですることが非常に多いので、腰が痛くなるとかっていうことで、そういう負担の軽減というのをまず目的で、作ろうというのがきっかけです」