ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ34周年記念画像は惑星状星雲「M76」
この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope: HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータをもとに作成されたもので、ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ34周年を記念して公開されました。スペースシャトル「ディスカバリー」に搭載されて1990年4月24日に打ち上げられて以来、毎年この時期にはハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げを記念して特別な天体画像が公開されています。 STScIによると、ハッブル宇宙望遠鏡はこれまでに5万3000以上の天体を対象に160万回の観測を行ってきました。研究に利用できる処理済みのデータは合計184テラバイトに達しており、これらのデータを利用して発表された科学論文は4万4000本に上ります。ハッブル宇宙望遠鏡がもたらした発見の多くは、超大質量ブラックホール、太陽系外惑星の大気、暗黒物質(ダークマター)による重力レンズ効果、太陽系外での多数の惑星形成のように、打ち上げ前には予想されていなかったものが占めているといいます。 可視光線を中心に紫外線や赤外線で観測を行うハッブル宇宙望遠鏡は、赤外線での観測に特化した「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」と補完し合う関係にあります。2つの望遠鏡の観測データを組み合わせることで、星や惑星の誕生、太陽系外惑星の組成、めずらしいタイプの超新星、銀河中心核、遠方宇宙の化学といった分野における画期的な研究につながると期待が寄せられています。 冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡やウェッブ宇宙望遠鏡を運用するSTScIをはじめ、アメリカ航空宇宙局(NASA)や欧州宇宙機関(ESA)から2024年4月23日付けで公開されています。 Source STScI – Hubble Celebrates 34th Anniversary with a Look at the Little Dumbbell Nebula NASA – Hubble Celebrates 34th Anniversary with a Look at the Little Dumbbell Nebula ESA/Hubble – Hubble celebrates 34th anniversary with a look at the Little Dumbbell Nebula
sorae編集部