【プロキオンS】2着に「差し馬」3着に「先行馬」が馬券的中のヒント 京大競馬研の本命はヤマニンウルス
ヤマニンウルスは過去4戦差し馬を連れてきた
7月7日(日)に小倉競馬場でプロキオンS(GⅢ)が行われる。条件戦を圧倒的な強さで勝ち上がってきたヤマニンウルスが重賞に初挑戦する。ほか、重賞2勝のグロリアムンディ、OPでは上位常連のハピやスレイマン、3歳馬ブルーサンなど16頭が集まった。 【七夕賞2024 推奨馬】2000mは連対率100%!重賞勝ち馬と互角の戦いで能力断然 SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) ヤマニンウルスにとっては新馬戦で4.3秒差をつけるハイパフォーマンスを見せた思い出の場所となるが、今回も圧倒的な差をつけてしまうのだろうか。今回は過去にヤマニンウルスが出したレース内容について調べてみた。 過去にヤマニンウルスが走ったレースで好走した馬のコーナー通過順位を調べた。ヤマニンウルスは4戦すべて2番手以内を追走し、早め先頭に立って押し切るという戦法が勝ちパターンになっている。この戦法は自身のスタミナを生かすと同時に、前にいる逃げ馬や、同位置を走っている先行馬に早仕掛けさせる効果がある。他の先行馬は後れを取らないため必死に食い下がるも、スタミナ不足で先に止まってしまう結果になっている。2勝クラスは4角11番手から、前走雅Sは4角6番手からいずれも上がり最速で追い込んだ馬が2着に入っており、差し馬の台頭を招いたことが分かる。ヤマニンウルスの仕掛けに惑わされず、マイペースで走ることが可能な馬を重視したい。 一方、3着馬については2勝クラスのときは4角5番手、雅Sでは4角3番手の先行馬が粘っている。どちらもヤマニンウルスと馬番が2つしか離れておらず、後ろをついて行くだけで進路が出来る利があったおかげで3着争いを制したと考えられる。先行馬は枠順の有利が欲しいところだ。 ヤマニンウルスは毎回余裕のある手応えで走っており、目一杯の仕上げをしておらず上積みも大きいことから、故障でもしない限り勝つ前提で買い目を考えたい。その上で、2着馬は強力な差し馬、3着馬は枠順に恵まれる先行馬、という形で3連単を組むと的中に近づけるのではないか。
五分にスタートさえ決めれば
◎ヤマニンウルス 4戦4勝。過去に付けた着差も当然評価出来るが、早め先頭から押し切るスタイルゆえ不利を受けづらく、五分のスタートさえ決めれば実力を出し切れることも強みだ。突然の失速や位置取りの不安がなく軸にしやすい。大型馬で脚元のリスクが高く、裂蹄明けであるため今回も8割程度の出来で出走すると思われるが、今までこの状態で勝ちきっているため大きな不安はない。100%のウルスはブリーダーズカップのお楽しみにしよう。 ◯ハピ OPでは上位常連でGⅠ・3着の実績もある。長距離の芝戦は度外視。直近ダートを走った5戦中4度、メンバー中上がり3位以内の末脚で追い込んできており、ウルスの2着候補として真っ先に名前が挙がる。枠にも恵まれた。一方、最後届かない詰めの甘さもこの馬の特徴で、先行しても後ろに下げて2、3着が多く、2年以上勝利がない。勝ち切るには展開など恵まれる必要がある。2、3着に固定するか、ウルスが人気を吸うため単勝を少し持つといった買い方をおすすめする。 ▲グロリアムンディ 近走は不振だが、GⅠ(JpnⅠ)・3連戦は馬体重の増減が激しく、体調に問題があったと考え度外視できる。昨年重賞を2勝しているように能力は確か。GⅢであればまだまだやれる馬だ。前傾の消耗戦に強く、ウルスの早仕掛けで前が潰れる展開は向いているのではないか。前走は0.6秒差と復調の兆しを見せており、叩いた効果があれば展開を味方に3着内に食い込めるだろう。 △ブラックアーメット 前走吾妻小富士Sを快勝。相手が強くなかったため過信は禁物だが、小回り1700mの適性は高い。 ×デシエルト 骨折明け以降、能力が落ちた印象は拭えない。しかし今回は◎の隣と枠に恵まれた。ヤマニンウルスの後ろを先行して離れた3着争いなら可能だ。 ×スレイマン 2走前アンタレスS2着。前走は案外な結果だが、この馬も◎の近くを先行して恵まれたい。 馬券は◎を1着、◯を2、3着にそれぞれ固定し、ヒモに▲以下4頭の三連単8点で勝負する。 プロキオンS 予想印 ◎ヤマニンウルス ◯ハピ ▲グロリアムンディ △ブラックアーメット ×デシエルト ×スレイマン ライタープロフィール 京都大学競馬研究会 今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
京都大学競馬研究会