ガザ停戦巡り協議へ ハマスと間接交渉、米「突破口できた」 イスラエル・カタール
【カイロ時事】イスラエルのメディアは5日、同国の対外情報機関モサドのバルネア長官が同日、カタールの首都ドーハに向けて出発したと報じた。 パレスチナ自治区ガザで交戦するイスラム組織ハマスとの間接交渉の仲介役カタールのムハンマド首相と会談し、停戦と人質解放について協議するという。 イスラエルとハマスの間接交渉に関し、米政府高官は4日、オンラインの記者会見で「突破口が開かれた」と述べ、停滞していた交渉が再び軌道に乗りそうだとの見方を示した。ハマスは3日、停戦案を巡る新たな提案を仲介役に伝達したと発表。イスラエル側は「内容を精査する」としていた。 イスラエル紙エルサレム・ポストは、ハマスが今回、交渉の大前提として要求してきた恒久停戦の保証を取り下げ、6週間とされる停戦の第1段階に進むことに同意したと報じた。イスラエル側は恒久停戦に否定的で、交渉が停滞する要因となっていた。 ただ、米高官は「依然大きな仕事が残っている」とも指摘。「数日内に交渉が妥結するという意味ではない」と述べた。 一方、報道によると、ハマスのガザ地区ナンバー2、ハリル・ハイヤ幹部が率いる代表団が5日、レバノンを訪問し、イスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者ナスララ師と会談した。ガザでの停戦交渉について話し合ったという。 ハマスに連帯するヒズボラは昨年10月からイスラエル北部へのロケット弾攻撃などを続け、イスラエルとの全面衝突の懸念が高まっている。ヒズボラは、イスラエルがガザでの軍事作戦をやめるまで攻撃し続けると主張している。