老後の不幸と幸福を決定的に分けるルールがあった!…定年した多くの人が見落としがちな「意外な法則」
もうジタバタしない…!
特に、高齢期における社会性の維持は、フレイル(低栄養や筋力の衰えによる顕著な虚弱状態)や認知症の予防にとって、きわめて重要だとされています。 また、「令和五年版高齢社会白書」(内閣府)によれば、健康状態が「良い」と回答した人ほど、生きがいを感じる程度が高くなっており、健康状態と生きがいには非常に強い相関関係があることがうかがえます。 とはいえ、七〇代、八〇代の方たちは、「今日は腰の調子はいいが、膝に違和感がある」「予想もしなかったところが痛くなった」といったことが多くなっていると思います。どんな人でも老いは避けられないのですから、加齢にともなうこうした身体の変調は、受け入れるしかありません。私自身もそうでした。 「老いを受け入れる」とは、「今の自分を肯定する」ということです。けっしてネガティブにとらえる必要はありません。 「これまでの長い人生、自分は本当によく頑張ってきたな。この歳になれば、身体のどこかに不調があっても当然だ。これ以上悪くしないために、どうすればいいだろう」 と考えるほうが、老いに抵抗してジタバタするより、よほど前向きな気持ちになれるのではないでしょうか。要するに、「健康状態が維持できれば十分。今日の調子はまあまあかなと思えればベスト」ということ。まさに、今の私そのものです。 さらに連載記事〈ほとんどの人が老後を「大失敗」するのにはハッキリした原因があった…実は誤解されている「お金よりも大事なもの」〉では、老後の生活を成功させるための秘訣を紹介しています。
丹羽 宇一郎