TOPIXが上昇、米景気堅調期待で輸出株に買い-素材や金融も堅調
(ブルームバーグ): 14日の東京株式相場は東証株価指数(TOPIX)が上昇。米国の物価指標が市場予想通りとなり、利下げ継続による米景気の堅調期待から業績不安が和らいでいる。自動車や電機など輸出関連株、非鉄金属など素材株が買われ、商社株や金融株も堅調だ。
一方、前日に公募増資などを発表した関西電力など電力株は下落。日経平均株価は朝方の上げを解消し、下げに転じた。
TOPIXの上げに最も寄与しているのがトヨタ自動車で、一時3.1%の値上がり。指数構成銘柄2128のうち、959銘柄が上昇、1055銘柄が下落している。
野村証券の伊藤高志シニア・ストラテジストは、昨日の日本株は米国の対中関税政策による影響を懸念して下がったものの、米景気が堅調であれば一部影響があったとしても、トータルでは日本株にとってポジティブと話した。
為替市場で心理的節目の1ドル=155円を超えて円安が進んでいることは、輸出セクターの支援材料となっている。みずほ証券エクイティ調査部の三浦豊シニアテクニカルアナリストは、為替が円安傾向にあるため、輸出関連銘柄が買われたり、国内の金利上昇で金融株が買われたりしていると述べた。
午後には三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループが7-9月期決算を発表する。3社とも通期(2025年3月期)の純利益計画に対し高い進捗(しんちょく)率を示すと市場では予想されている。
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--取材協力:岩井春翔.
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Aya Wagatsuma, Toshiro Hasegawa