2セット先取から…SAGA久光スプリングスが涙の準V 21歳の深澤めぐみ&20歳の北窓絢音に試練【バレーボール全日本選手権】
◆バレーボール天皇杯・皇后杯全日本選手権女子決勝 SAGA久光スプリングス2―3ヴィクトリーナ姫路(21日、Asueアリーナ大阪) ■新ユニホームで3人娘がかわいい~~ポーズ【写真】 3大会ぶりの優勝に手をかけながら、SAGA久光が姫路の粘りと選手起用の妙に屈した。「うまく点が取れなくなって、気持ちばかりが先走って…」。アタックでチーム最多に並ぶ22得点(53打数)の奮戦も及ばず、21歳の深澤めぐみが目に涙を浮かべた。幸先よく2セットを先取してからの逆転負け。初優勝の歓喜に沸く姫路の選手たちを、ただぼうぜんと見つめるしかなかった。 深澤と20歳の北窓絢音の両アタッカーが担うレフト側からの攻撃に対し、姫路が2セット目の途中から身長186センチのブラジル出身の選手をぶつけてきた。これがストレスになった。「ブロックが高い分、(ブロックアウトなどを)狙うのが怖く…打つコースがなくなって、焦りもありました」。北窓が認めた。潮目が変わり、攻め口の一つを封じられ、第3セット以降は完全に姫路のペースとなった。 SAGA久光の今季の特徴に若手アタッカー陣、決定力のある深澤と守備力を備えた北窓の台頭がある。異なる強みを持つ2人は若さゆえにミスがありながらも、マイナス要素を上回るパフォーマンスを今大会、主戦として発揮してきた。ある意味、その力が「本物」かどうかを試される決勝の大舞台でもあった。相手に対策を講じられたときの「次の引き出し」という点で、改めて課題を突きつけられた格好だ。 2大会連続の準優勝に終わり、キャプテンでセッターの栄絵里香(33)をはじめ、リベロの西村弥菜美(24)やミドルブロッカーの平山詩嫣(24)は、こみ上げる涙を抑えきれなかった。SAGA久光に救いがあるとするなら、休む間もなく、28日からリーグ戦が再び始まることだ。現在10勝8敗で7位からの上位浮上を目指す上で、深澤と北窓のさらなる成長が不可欠。「この悔しさを晴らしたい」。チーム浮沈の鍵を握るアタッカーコンビが声をそろえた。(西口憲一) 【#OTTOバレー情報】
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