鬼がまさかり振り下ろし無病息災 700年の歴史「川合花の舞」奉納 浜松市天竜区佐久間
浜松市天竜区佐久間町川合地区の八坂神社で26日、県指定無形民俗文化財「川合花の舞」が奉納された。5年ぶりの通常開催で、川合花の舞保存会の会員らが無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)の思いを込め、伝統の舞を踊った。今回は静岡大の学生が初参加し、会場を盛り上げた。 舞い手は境内に設けた約4メートル四方の舞処(まいど)で、湯釜の周囲を回るように舞を踊った。演目「山見鬼」では鬼を装った舞い手が登場し、まさかりを振り下ろす動きを見せた。同大の学生6人は四つ舞とおはやしを披露し、見物客から拍手が送られた。 舞は午後2時ごろに始まり、日付が変わる深夜までに14演目をこなした。「テーホヘ、テホヘ」のかけ声や太鼓と笛の音が山あいの集落に響き渡った。 川合花の舞は静岡、愛知、長野県境の三遠南信地域で伝わる湯立神楽の一つ。約700年の歴史があるとされる。
静岡新聞社