J1→J3降格でクラブの経営状況は?前社長が簿記の講義 12期連続黒字だったが一転…学生たちも「厳しさ分かった」
サッカーJ3松本山雅FCの運営会社取締役の神田文之さん(46)が12日、長野県飯田市の飯田短期大で、クラブの経営状況について決算書を使って講義した。 【写真】新しく就任した松本山雅の社長
同短大で簿記を教えている橋本幸二郎さん(税理士)が山雅後援会のメンバーで、同社の社長だった神田さんに2020年度から講義を依頼。今回で5回目となり、簿記の講義の一環で学生約20人が出席した。
4月に社長を退任
運営会社は2010年の設立以来、12期連続で黒字を計上していたが、直近は2期連続で赤字。神田さんは4月に同社社長を退任したことに触れ「黒字を出して運営するのが大切。社長として責任を感じた」と説明した。
売上高は27億円余から14億5千万に
チームの成績低下が経営に反映されている面があり、J1で戦った19年シーズンに27億円余に達した売上高は、23年シーズンには14億5千万円まで落ち込んでいる状況も伝えた。
神田さんは取材に「クラブは毎年決算が公開されている。生の情報を伝えることで学習に生かしてほしい」と話した。生活科学学科生活科学専攻1年の多賀菜々美さん(18)は「神田さんの話を聞いて、サッカークラブの経営の難しさが分かった」と話していた。