「定年後にまったり農業をしたい」という父。東京出身で会社員しかやったことがなくても「農家」になれるのでしょうか?
定年後に農業を始められる?
定年退職後に就農する割合は多くありませんが、ある程度貯金に余裕があり、しっかり準備をできるのであれば可能でしょう。自治体によっては、定年後の就農をサポートしてくれるところもあります。 例えば、香川県のホームページでは、「シルバー農業指南書」として、定年後に農業を始めた人が実行した栽培計画の実例を公開中です。栽培目標や、何を作っているのか、種まきや収穫の時期についても確認できます。具体的な内容であるため、不安を感じている家族がいる場合は、こうした実例を見せて安心させるのもひとつの方法です。 また、一般社団法人全国農業会議所全国新規就農相談センターでは、「農業をはじめる.JP」というサイトで、就農に関するさまざまな情報を公表しています。こうしたサイトを活用すると、自治体や国が実施している支援情報も確認できるため、定年後の就農への手がかりとなるでしょう。
お金に余裕があるのなら、定年後に農業をできる可能性はある
農業を始める年齢としては30代が最も多く、60代が最も少ない結果となっています。定年後に農業を始める方は、多くないといえるでしょう。また就農1年目や2年目には、農業による所得がまったくないケースもあります。貯蓄がない場合は、農業にかけられる経費が足りなくなるでしょう。 しかし、お金に余裕がある場合は、1年目・2年目に収入がなくとも年金と貯金だけで耐えられるかもしれません。自治体によっては、定年後に農業を始めた方の実例を、ホームページなどに掲載しているところもあるため、参考にしてみるのもおすすめです。 なお、農業を始める際は家族にも相談しましょう。多額の出費だけでなく、場所や時間を必要とし、家族の生活に影響を及ぼす可能性があるためです。 出典 一般社団法人全国農業会議所 全国新規就農相談センター 新規就農者の就農実態に関する調査結果 -令和3年度- I 新規就農者の就農実態と展開方向 2.回答者の属性 2)年齢・性別・家族形態 表7 回答者の属性(就農時年齢、性別、家族形態)(13ページ)、4.現在の農業経営の概況 2)就農後の経営内容 (2)販売金額と農業所得の状況 表32 現在の農業所得階層別構成と農業所得(38ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部