甲府「富岡家住宅」現地見学会 重要文化財への理解深める
甲府市の国指定重要文化財「富岡家住宅」(甲府市善光寺町)の現地見学会が11月10日に開催された。主催は山梨近代人物館(丸の内1)。(甲府経済新聞) 【写真】甲府「富岡家住宅」現地見学会 富岡家住宅は、山梨県参事として県の勧業政策を推進した富岡敬明の本邸で、1875(明治8)年ごろに建築された国内最古級の擬洋風住宅として知られる。木造2階建てで、2階正面に設けられたベランダやアーチ付きのガラス戸など当時の日本家屋では珍しい特徴を持つ。1893(明治26)年ごろに増築された書院は、和室でありながら天井高が3メートルあり、独創的な書院造りが特徴。 それらの歴史的重要性が認められ、2022年12月に国の重要文化財に指定された。県内の重要文化財建造物では54件目。 今回の見学会は、参加者が富岡家住宅を直接見学することで、文化財への理解を深めるとともに、山梨県の近代化に尽力した富岡敬明の人物像についても学ぶことができる内容。事前に申し込んだ25人が参加した。 当日は、甲府市教育委員会歴史文化財課の志村憲一さんが講師を務め、専門的な解説を行った。 志村さんは「国内最古級の擬洋風住宅を皆さんに知ってもらうと同時に、活用も考えていかなければならない。残していきたいが、まだまだ課題もある」と話す。
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