東北最古の喫茶店 万茶ン(青森県弘前市)6日再オープン 新たに酒類提供
前店主の退職により昨年12月から休業している青森県弘前市の老舗喫茶店「土手の珈琲屋 万茶ン(まんちゃん)」が6日、新店主・木下郁(かおる)さん(31)=同市=の下で再オープンする。定番のコーヒーに加え、新たに酒類を提供、アップルパイの種類を増やすなどメニューにオリジナリティーを出した。木下さんは「新しいことにも挑戦するけれど、お客さんには以前と同じようにふらっと立ち寄ってもらえたら」と話す。 同店は1929(昭和4)年に創業した東北最古の喫茶店で、国内でも4番目に古いとされている。作家の太宰治が好んで訪れたことでも知られ、店を管理する朝日会館(同市)が5代目店主を募集。10月に木下さんに決定していた。 タクシー運転手などさまざまな経歴を持つ木下さんは、バーでも働いていた経験を生かし、コーヒーカクテルやシードルなどをメニューに取り入れたほか、「敷居が高いイメージを変えたい」と店内には青森県出身作家の漫画やアイドルの本を置いた。 ファンが集まる「オフ会」の会場として店を貸し出すことも検討している。木下さんは「いろいろな人が集まる拠点にしたい。今までと違う部分に反発もあるかもしれないけれど、自分のやり方で地元の経済に貢献していきたい」と意気込む。 営業時間は午前11時から午後5時。定休は日曜日。