558グラムで生まれた男児の母「生命力を信じて」 早産・低体重児の成長追う写真展、家族のメッセージも紹介 出雲 出雲・島根大病院
早産児や低体重で生まれた赤ちゃんの健やかな成長を紹介する写真展が、出雲市塩冶町の島根大医学部付属病院市民ギャラリーで開かれている。体が小さく保育器に入れられた生まれた時のか弱い姿と、成長して元気な笑顔を見せる現在を対比させ、生命の力強さを伝える。29日まで。 【4カ月早く生まれて】何事もなく成長 夢のよう 出雲、体重324グラムで生まれ1歳に
世界早産児デー(17日)の啓発活動の一環。妊娠37週未満で生まれた早産児や2500グラム未満の低出生体重児に対応する、同病院の新生児集中治療室と新生児回復治療室の保育士らが昨年に続き企画し、当事者団体・しまねリトルベビーサークル縁と共催した。 19人分の写真と家族のメッセージが集まり期間中、一部を差し替えて15人分を掲示する。医療機器のチューブを体に付けていた赤ちゃんが、つかまり立ちできるまでになるなど、成長の軌跡を家族の言葉とともに紹介する。 このうち、558グラムで生まれた男児の母親は、息子が無事に2歳を迎えた喜びに加え、低出生体重児の両親に向けて「不安でいっぱいだと思いますが、生命力を信じて応援してあげてくださいね」とメッセージを添えて励ましている。 18日は人工呼吸器や、薬剤などを投与する医療機器・シリンジポンプを展示。適切に温めた保育器に人形を置き、来場者は中に手を入れて成育環境を体感する。企画した臨床工学技士の本多弘明さん(28)は「赤ちゃんの頑張りを感じてほしい」と話す。