「肝臓疾患には気付かないことが多い」 医師が健診の重要性、治療法、予防策について解説 行田総合病院で無料講座 特に脂肪肝には「特効薬ない」
肝臓について学び、肝臓病の予防、治療に役立てようという「肝機能、検査を受けて…そのあとは?」教室が26日、埼玉県行田市の行田総合病院で開かれた。消化器内科の橋本良明医師ら5人の専門職員が講師を務め、肝臓の基礎から健診の重要性、治療法、予防策について分かりやすく解説した。 がん告知で衝撃、いきなり受け止められるか…埼玉に“がん診療拠点”14病院、一人で悩まないよう体制整備
同病院が主催する無料講座は今回で10回目を迎え、行田市や近隣から約30人が参加した。肝機能障害について、健診のALT数値(肝機能検査)が「30」を超えると疾患リスクが高まることから、橋本医師は「かかりつけ医への受診を推奨します。早期の対応を」と呼びかけた。 肝臓病の種類はB型肝炎・C型肝炎や自己免疫性肝疾患、脂肪肝・脂肪肝炎などもあり、その薬剤治療法について、薬剤科の猪又雅薬剤師が解説した。特に脂肪肝には「特効薬がない」ため、正しい運動が必要とし、脂肪性肝疾患や脂肪肝には「体重を減らすことが肝心」と説明。脂肪肝への効果的な運動方法としてヘパリング(脂肪肝向け運動)が推奨され、参加者たちは会場で一緒に膝伸ばし運動などを行った。 橋本医師は「脂肪肝など肝臓疾患には気付かないことが多い。多くの人に肝臓病について正しく理解していただくことが重要」と訴えた。