黒田監督「町田は決して悪ではない」SNSでの批判の中、横浜Mを3発逆転で下す【J1町田】
◇15日 サッカーJ1第18節 横浜M1―3町田(日産スタジアム) 完勝の笛が鳴ると、J1首位を守った町田の黒田剛監督を中心にベンチ前で歓喜の輪が膨らむ。激しく厳しく、攻守で身を粉にして戦い尽くした99分間。3得点で横浜Mから逆転勝ちした。 「気持ち、魂、1発を仕留める技術、走り切る体力。サッカー競技は心技体すべてにおいて相手を上回っていくこと」。指揮官は笑みを浮かべ、誇らしげだった。 0―1の前半43分、セットプレーの流れからDF昌子が右足で流し込んだ。主将の2戦連続得点でチームが息を吹き返すと、後半12分にMFバスケス・バイロンのラストパスをU―23日本代表FW藤尾が体を投げ出しながら左足で決め、4分後にはMF下田が直接FKを沈めた。試合の流れも勢いも主導権も、町田の手の中にあった。 12日の天皇杯で筑波大に延長、PK戦の末、敗れた。金星を献上した上、張敏圭(チャン・ミンギュ)は左鎖骨、安井は右すね骨折の重傷を負い、デュークと羅相浩(ナ・サンホ)も故障した。試合後に黒田監督が筑波大のラフプレーやマナー違反をとがめたため、SNS上には「町田批判」があふれ返った。 ただ、誰も揺らがず、ぶれない。下田は「勝って、自分たちがやっていることを証明したかった」。前を向き、走り、戦った。そこに、J1首位の価値がある。「町田は決して悪ではない。われわれが正義で、言いたいことを言いながら、だめなものはだめと訴えながら貫いていく」と黒田監督。町田らしさを貫徹し、勝利だけを積み重ねていく。
中日スポーツ