打ち切りの噂も…続編を匂わせて終わった超大作映画(4)最後のセリフは何だったんだ…ヒットしたのに終了のワケ
続編が示唆されながらも実現せず、観客の期待が裏切られてしまう映画は少なくない。話題作でありながら続編が制作されなかった作品には、興行成績の不振や製作上の問題など様々な理由が存在する。本記事では、ラストで続編を匂わせて終わる5つの洋画を取り上げ、その魅力と打ち切りに至った背景を詳しく解説していく。第4回。(文・シモ)
『ワールドウォーZ』(2013)
監督:マーク・フォースター 脚本:マシュー・マイケル・カーナハン、ドリュー・ゴダード、デイモン・リンデロフ 原案:マシュー・マイケル・カーナハン、J・マイケル・ストラジンスキー 原作:マックス・ブルックス 出演:ブラッド・ピット、ミレイユ・イーノス、ダニエラ・ケルテス、ジェームズ・バッジ・デール、ファナ・モコエナ 【作品内容】 謎のウイルスに感染してゾンビ化する人々が、爆発的に増加する事件が発生。発生源を突き止めるべく任務を与えられた元国連調査員のジェリー・レイン(ブラッド・ピット)は、妻と娘2人の安全を条件に、ワクチン開発の情報収集のために各国をめぐる調査隊に同行する。 【注目ポイント】 物語のラスト。謎のウイルスの特効薬を打ち、ゾンビへの攻撃を回避して脱出することに成功したジェリーは、自分の家族の元に帰る。しかし、依然として、世界中でゾンビとの戦いは続いている。その様子は世界各地のウイルスとの戦いを伝えるテレビ映像とともに、紹介されるのである。 その際、ジェリーが言う台詞は、続編を予感させる。 「戦いは、まだ続く」「事態の収集にはまだ、時間がかかる」「戦えるなら戦おう。決して油断するな」という台詞だ。 このようなラストで終わったため、続編の企画もあったのだが、2度も企画段階で頓挫してしまっている。1度目は、監督のマーク・フォースターに代わり、J・A・バヨナ監督で続編の製作が決定したが、立ち消えに。 同監督が、『ジュラシックワールド・炎の王国』の製作を優先したのが理由である。 2度目は、『セブン』『ファイトクラブ』のデビッド・フィンチャー監督で決定したものの、高い製作費や前作から時間が経ちすぎていること、配給会社のパラマウントが『ミッション・インポッシブル』の第7作、第8作の公開を立て続けに発表したため、続編の優先度が下がったのが理由だ。 本作は、続編よりリブート版の方が可能性が高いかもしれない。 (文・シモ)
シモ