サイトに合わせたペグ選びで失敗しない! ショップ店員に聞くアウトドア基礎知識【ペグ編 vol.02】
やわらかい地面ではプラスチック製やアルミ製が向く
一方で、砂地のようなやわらかい地面の場合は、プラスチック製が向いています。プラスチックペグは、断面形状がT字型になっているものが多く、「地面と触れる面積が大きいため、摩擦力が高くて抜けにくいのが特徴です」(佐藤さん) また、断面形状がV字型/U字型(V/U型)やY字型/X字型(Y/X型)のペグもあります。これらは、アルミペグやジュラルミンペグなどで採用されるケースが多く、「こちらも抜けにくいというメリットがありますので、やわらかい地面に向いています」(佐藤さん) よりやわらかい地面や、ぬかるんでいるような地面で使うなら、スクリュー型のペグが候補になります。スクリューペグは、らせん状になっていて、砂浜などでも抜けにくいという特徴があります。プラスチック製やアルミ製、スチール製など採用されている素材はさまざまです。
ペグは一般的には30cmの長さがあると安心
ペグの長さについては、用途や場面によってふさわしいものが異なります。「テントを張る場合は、小型のテントなら20cmのものでもいいですが、一般的には30cmの長さがあると安心です」(佐藤さん)。地面の質によっては、もう少し長いほうが確実な場面もあるそうです。タープを張るときも、安全面を考えると30~40cm程度が理想です。 キャンプ場の状況にもよりますが、例えば、芝のサイトなどは周囲が開けていて、風の影響を受けやすい可能性があります。そのため、「風が強いときは長いペグを使うなどの工夫も有効です」(佐藤さん) ちなみに、40cmクラスの長さになると大型テントに使われることが多く、50cmなど、より長いものは砂浜のビーチでタープを張るときなどに役立ちます。また、キャンプサイトに長いペグを刺して、犬用のリードを引っ掛けておくといった使い方をする人もいるそうです。長いペグは、アイデアしだいで活用の幅が広がりそうですね。 このように、キャンプ場の地面の質によって、ペグには向き不向きがあります。「やはり、サイトにふさわしいペグを使っていただきたいです」と佐藤さん。安全で確実な設営をするためにも、ぜひペグの特徴を理解しておきましょう。
吉田正之