マルコ博士、冗談交じりにマクラーレンの“スポーツマンシップ”を称賛!レッドブルの苦境を和らげる
レッドブルのF1コンサルタントであるヘルムート・マルコ博士は、マクラーレンがモンツァの週末でレッドブルの非常に悪い状況を少しだけ良くしてくれたと皮肉を込めてコメントした。 ●【2024F1第16戦イタリアGP】決勝レース・全セッションの結果 ■マクラーレンの“スポーツマンシップ”に助けられたレッドブル マックス・フェルスタッペンがイタリアGPで6位にとどまったことについて、81歳のマルコは驚きはないと述べた。 「全く驚きではない。ある程度予想していた。フェラーリの勝利を祝福し、マクラーレンのスポーツマンシップに感謝する」とマルコ博士はウィンクした。「彼らのドライバー同士の1周目のバトルや、フィニッシュ間際での順位入れ替えがなかったことからもそれが見て取れる」とマルコは『ORF』に語った。 ■ピアストリはチャンピオンシップ争いを諦めていない 2024年チャンピオンシップをフェルスタッペンと競い合うランド・ノリスは、ポイント差を62に縮めたが、もしスタート直後にノリスを追い越すことがオスカー・ピアストリに禁じられていたら、ポイント差はもっと縮まっていただろう。 ノリスとピアストリのレースエンジニアは、イタリアGPのレース中、何度か「パパイヤルール」という言葉をドライバーたちに繰り返したが、オランダ人パーソナリティのトム・コロネルは、ピアストリがそれを無視したと考えている。 「ピアストリは明らかにまだチャンピオンシップを信じている。彼は『僕たちのクルマは優れている、レッドブルに勝てる、なぜノリスを助けなければならないのか?』と考えている」とコロネルは語った。 ■マクラーレンの判断 ロシアの解説者アレクセイ・ポポフは、マクラーレンが真剣に考えるべきだと述べている。 「バクーからシンガポールまでの間に4週間の休みがあり、その間にレッドブルが状況を改善する可能性がある。マクラーレンは今やロケットのような存在だ。ノリスをチャンピオンシップにできるだけ近づけるのは当然だ。なぜそれを無駄にしているのか分からない」とポポフは語った。 ■マクラーレンには「ナンバー1」ドライバーは2人いる マクラーレンは「ナンバー1」ドライバーは2人いると発言し、ピアストリを降ろすのは不公平だと語っているが、ノリスは全面的支援を望んでいるかと問われるとこう答えた。 「僕としてはそうしたいと思っている。でもそれは僕次第ではない。時間切れが迫っているとは言わないが、時間はゆっくりと過ぎていく。チャンピオンシップを争っている時、ちょっとしたことでも欲しいと思うものだ」 一方で、ノリスがナンバー1にふさわしくないという意見もある。 「ピアストリのマネージャーはマーク・ウェバーだ。そして、彼は単刀直入に、彼らはセカンドドライバーではないと言っている。私は、ランドがファーストドライバーと呼ばれるに値しないと思う」と、元レッドブルのドライバーであるロバート・ドーンボスは『Ziggo Sport』に語った。 「プレッシャー下ではミスを犯すことがはっきり分かる」 ■チーム内の摩擦 マクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラは、状況の難しさを認めている。「何が起こったのかを分析しなければならない。おそらくノリスが早くブレーキをかけたのかもしれない。ドライバーたちがルールを守るようにしなければならない」とステラは述べた。 また、状況が異なればピアストリにチームオーダーが出されていた可能性もあると認めている。「シャルル・ルクレールは常にそこにいたので、ポジション交換を考えることができなかった」とステラは付け加えた。 マクラーレンのCEOであるザック・ブラウンは、「パパイヤ・ルール」とは、ドライバーが常にチームの利益を考慮しなければならないという指示にすぎないと説明した。 「ターン1では問題なかった。その後のレズモではアグレッシブな動きだったが、またデータを検証するが問題はなかった」 ■ラルフ・シューマッハの意見 元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、この状況の難しさを認識し、『スカイ・ドイツ』にこう語った。 「何と言ったらいいのか?」 「オスカーは速かったが、その行動は厳しかったが、彼はレース中ずっとランドの背後に迫っていただろう」 「私にとってより重要な問題は、2人がお互いを激しくプッシュし合って、ワンストップ戦略を台無しにしてしまったかどうかだ。チームボスとしては、2人のドライバーが僅差で競っていると苦労することになる。ドライバーに『下がれ』と言うことは、ある意味でドライバーを追い詰めることになるんだ」とシューマッハは語った。 フェラーリのカルロス・サインツは、ピアストリの大胆な姿勢について「F1には友人がいないこと、誰も信頼できないことを示している」とまとめた。