アルティスがアポロと協議中、新たな借り入れで-既存債権者に打撃も
(ブルームバーグ): 通信会社アルティス・フランスは、満期が迫っている債務返済に向けた新たな借り入れについて、アポロ・グローバル・マネジメントを含むファンドと協議を進めている。ただ、こうした動きは既存の債権者に打撃となる恐れがある。事情に詳しい関係者が明らかにした。
資金繰り難に陥っている同社はこの選択肢について協議するため、既存の債権者とは別のファンドに接触したという。新たな借り入れの担保は、いわゆる制限のかからない子会社の資産、つまり、債権者の手が届かない資産になる見通し。
一方、アルティスは債権者との間で、244億ユーロ(3兆9700億円)に上る負債を削減し、借入金を利益の4倍未満に抑えるための解決策を協議中だ。
担保権を持つ債権者は、2割のヘアカット(債務減免)を求めるアルティスの要求を拒否し、同社のオーナーである資産家パトリック・ドライ氏の経営権喪失につながりそうな案を提示している。同社は無担保の債権者グループとも、一部債務削減の方法を巡り交渉中だ。
新たな資金調達で取引が成立したとしても、来年期限を迎える債券保有者や融資の貸し手は、返済を受けることになるため影響を受けない。だがその後に期限を迎える債務の債権者はデフォルト(債務不履行)となった場合に資金回収に支障が出る恐れや、債務再編交渉で立場が弱くなる可能性がある。
アルティスとアポロの広報担当者はコメントを控えた。
原題:Altice in Talks With Apollo for New Debt to Push Back Maturities(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Irene Garcia Perez