ソフトバンク・王会長、渡辺恒雄氏は「他に類を見ないほど熱烈なジャイアンツファンでした」
読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄氏が19日午前2時、肺炎のため、都内の病院で死去した。98歳だった。 ソフトバンク・王貞治球団会長(84)が、巨人の現役時代から親交が深かった渡辺氏への追悼コメントを発表した。 「他に類を見ないほど熱烈なジャイアンツファンでした。やっぱり正力(松太郎)さんの『巨人軍は常に強くあれ』という思いを受け継いでいましたね。渡邉さんとは現役時代から私が監督になるときも辞める時もお会いしてジャイアンツの話をしました。ホークスの監督になった後も野球界やジャイアンツに対する話をきかせて欲しいと求められましたし、私としても色々とお話をさせていただきました。とにかく誰よりもジャイアンツに強い情熱を持っておられた方でした。心よりご冥福をお祈りいたします」(原文ママ) 王会長は1984年から88年までの5年間、巨人の監督を務めた。渡辺氏が球団経営に参加したのは89年からだが、現役時代も監督退任時も会話をしていたという。 95年からダイエー(現ソフトバンク)の指揮を執り、渡辺氏は96年に巨人のオーナーに就任。球団は違えど、絆はつながっていた。ダイエー本社の球団経営が難しくなった時も、渡辺氏は「ワンちゃんを助けてやらないといけない」と常に気にかけていた。ソフトバンクが2004年11月にダイエー球団を買収した際は、孫正義オーナーが読売新聞本社を訪れて、渡辺氏らと面会。王監督が率いるソフトバンク・ホークスの正式参入の後ろ盾を得ていた。 08年の監督退任後も球界のあり方についてなど両者は意見を交換してきた。野球とジャイアンツ愛を通じて、最後まで強い結びつきがあった。(島尾 浩一郎)
報知新聞社