BHP、アングロ買収巡る協議なお難航-交渉期限の再延長求める
(ブルームバーグ): オーストラリアの資源・鉱業会社BHPグループが示した英同業アングロ・アメリカンを490億ドル(約7兆7000億円)で買収する提案を巡る交渉期限が迫る中、両社のアドバイザーは合意に向けた突破口をまだ見つけられずにいる。
アングロが当初の期限を延長することに同意し、直近の交渉期限はロンドン時間29日午後5時(日本時間30日午前1時)となっている。BHPは提案についてさらに検討するため、期限の再延長が必要だと考えているとのコメントを出した。
BHPのマイク・ヘンリー最高経営責任者(CEO)は投資家との土壇場の会合に出席するためロンドンに向かった。ブルームバーグは先週、両社が評価額で合意に近づきつつあると報じていた。
しかし、BHP買収案の複雑な構造という大きなハードルが残っており、状況は5週間前から変わっていない。
アングロは同社がまず南アフリカ共和国の鉱山会社2社の過半数持ち分を売却するという要件について、そうした株式を保有することになる自社の株主にとってリスクが大き過ぎると主張しており、取引構造を変更するか、持ち分売却の結果生じる評価損を株主に補償するようBHPに求めている。
非公開協議だとして事情に詳しい複数の関係者が匿名で語ったところでは、両社は打開策をなかなか見つけられずにいる。
状況は依然として流動的で、時間切れが迫る中でBHPが交渉を続けるには期限の再延長が必要となる公算が大きい。しかし、現状ではアングロが英当局に期限の延長を求める保証はないと関係者は説明。両社の広報担当はいずれもコメントを控えた。
関連記事
原題:BHP and Anglo Remain Split on South Africa as Time Runs Out (1)、BHP Asks for More Time in Last-Minute Plea to Anglo American (1)、BHP Wants Anglo Bid Deadline Extension to Allow For Talks (1)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Thomas Biesheuvel