台風接近前に観測史上1位の大雨 九州~東北は今夜にかけてゲリラ雷雨に注意
今日25日(日)も、西日本~東日本では大気の状態が非常に不安定。台風10号が接近する前から、北陸では観測史上1位の大雨となっています。今夜にかけて、局地的な非常に激しい雨や落雷、突風に警戒が必要です。また、これまでの大雨で地盤が緩んでいる所では、少しの雨でも土砂災害に警戒が必要です。
大気の状態が非常に不安定
今日25日も、西日本~東日本には、太平洋高気圧の縁をまわる湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となっています。また、東北付近には前線が延びていますが、その延長線上も天気図上では前線として描かれない前線帯となっていて、南からの湿った空気がぶつかる日本海側で雨雲や雷雲が発達しています。
富山県 1時間に146.5ミリ 観測史上1位の大雨
1時間雨量は上市町の東種(富山県)で146.5ミリと、観測史上1位の大雨を観測しました。 一般的に、1時間に80ミリ以上の雨を「猛烈な雨」と表現し、息苦しくなるような圧迫感がある、恐怖を感じるほどの危険な降り方です。傘が全く役に立たず、車の運転は危険な状況ですが、1時間に140ミリ以上となると経験したことのないような猛烈な雨といえます。 全国の1時間雨量の1位は、香取市(千葉県)と長崎市長浦岳(長崎県)の153ミリですが、上市町の東種(富山県)の146.5ミリは全国9位タイの記録的な降り方です。 その他、七尾市(石川県)76.0ミリ(~12:45)、黒部市宇奈月(富山県)74.0ミリ(14:49)も1時間雨量が観測史上1位となっています。
富山県 土砂災害警戒情報(レベル4)発表
降り続く大雨のため、土砂災害警戒区域等では命に危険が及ぶ土砂災害がいつ発生してもおかしくない非常に危険な状況として、富山地方気象台は「土砂災害警戒情報(警戒レベル4)を発表しました。 崖の近くや谷の出口など土砂災害警戒区域等にお住まいの方は、市町村から発令される避難指示などの情報に留意し、少しでも安全な場所への速やかな避難を心がけてください。 今夜にかけて、西日本~東日本では局地的に非常に激しい雨や落雷、突風に警戒が必要です
日本気象協会 本社 日直主任