広島・森下、無四球2安打91球で今季初完封マダックス! 打率・429!バットでは今季2度目の猛打ショー
(セ・リーグ、広島3-0ヤクルト、7回戦、広島5勝2敗、25日、マツダ)雨の〝森下劇場〟は完勝で幕を閉じた。世界三大サーカスのひとつ「木下大サーカス」の団員がパフォーマンスでマツダスタジアムにやってきた一戦。先発ローテ再編で火曜日に登板した広島・森下が91球のマダックス(100球未満の完封)に3安打猛打賞。ピエロもビックリの離れ業をやってのけた。 「(マダックスは)初めて。(明治)大学時代はめちゃくちゃ投げているイメージがあったので、こんなにテンポよく終わったのは初めて」 今季初完投を2安打無四球の完封で飾り、6勝目を挙げた。バットではヤクルトの先発・高橋から三回は右前打、五回は中前打、六回は右前打を放ち、今季2度目の1試合3安打。打率は驚異の・429(21打数9安打)に上昇した。 終盤に勝利の女神がほほ笑んだ。六回2死一、二塁で二俣の打球は遊撃への飛球となったが、2022年にゴーデングラブ賞に輝いた名手・長岡が落球し、二走・上本が生還。この回の3得点を最後まで守り抜いた右腕を、新井監督は「素晴らしいマダックスを見せていただいた。もう何も言うことはない」と絶賛した。完封はデビューから5年連続でマークし、通算6度目となった。 床田の存在が刺激になっている。とは言っても打撃のこと。昨年6月にプロ初本塁打を放った際には床田から「それはキモいぞ!!」と祝福(!?)を受けた。この日3安打で今季9安打とし、同5安打の床田を突き放した森下は「きのう、床田さんに連絡して1本打っていいよ、って言ってもらった」とさっそくお立ち台で挑発した。 チームは今季10度目の零封勝利で首位を守った。2位で並ぶ阪神と巨人とのゲーム差は3に。マダックス森下にノーノー大瀬良と強力先発陣が感動と熱狂を巻き起こしている。(柏村翔) ■データBOX ◎…広島・森下が91球で完封勝利。打撃では5月4日のDeNA戦(マツダ)に次いで今季2度目の猛打賞(1試合3安打以上)。同一試合で100球未満の完封勝利&猛打賞を記録した投手は球団史上初で、1968年9月1日の西鉄・稲尾和久(対近鉄、99球、3安打)以来56年ぶり。セでは56年4月18日の巨人・中尾碩志(対広島、94球、3安打)以来68年ぶり。 ◎…今季100球未満の完封は4月29日のヤクルト・ヤフーレ(94球)、6月12日の西武・隅田(99球)と日本ハム・伊藤(98球)、同16日のDeNA・石田裕(95球)に次いで5人目。