【2024総決算】震度6弱の地震に松山城の土砂崩れ…相次いだ災害と進む「備え」
こちらは、初めての臨時情報で対応に戸惑ったという伊方町の佐田岬はなはな。観光客が津波から避難する新たなルートを、スタッフが実際に歩いて探していました。 佐田岬はなはな 佐々木伊津子支配人: 「津波注意報や臨時情報が出たことで、私たち自身の考え方を変えていかないといけないなというきっかけになった」
施設ではすでに3つの避難ルートを用意していますが、細い路地や土砂災害の危険箇所も多くより安全にお客を誘導するため、改めて対応を検討していました。 佐々木さん: 「常に自分たちの危機意識というものは、常にバージョンアップというか、新しく変えていかないと追いついていかない状況がこれから来るのかなと思っている」
同じく海沿いに立つ観光施設、愛南町のゆらり内海をきのう訪れると…下駄箱やお風呂に入る受付カウンターなど。至る所に津波の避難場所を記したマップが貼られていました。 ゆらり内海 深堀毅支配人: 「柏小学校の児童が作ってくれたもの」 8月、地区の小学校に通う児童が防災教育の一環で作った地図。観光客の目の届きやすい場所に貼られています。 深堀支配人: 「こういう施設はいろんなお客さんが来られるということで、もしも地震があった時にこういう分かりやすいマップがあれば非常にいいんじゃないか」
専門家もこうした不特定多数の人が集まる観光施設で、事前に情報を共有しておくことの重要性を訴えます。 東北大学 今村文彦教授: 「突然の(災害)、また多数の方がいる場合誘導というのは極めて難しいが、事前にハザードマップまたは看板、来ていただく時に目につくような情報提供をできるだけやっておく。そういう人たちに自主的に避難行動などをとってもらうような方法をする」
防災マップを作った児童たちは。 6年 末廣文乃さん: 「防災マップづくりをしているときに、こういうポスターを作ったらいいんじゃないかなとみんなで考えて。文字を大きくしたりもっとわかりやすくしたりして工夫をした」 より分かりやすく、より命を救えるよう、アイディアを出し合いブラッシュアップを図っています。 南海トラフ巨大地震の発生がより現実味を帯びた2024年。未来の被害を減らそうという子どもたちの備えが着実に進んでいます。