【2024総決算】震度6弱の地震に松山城の土砂崩れ…相次いだ災害と進む「備え」
初の「臨時情報」発表 観光地や学校現場でも進む備え
そして8月には、史上初めて…日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震を受け南海トラフ地震臨時情報が発表されました。夏休みを直撃した臨時情報。スーパーでは水や食料が品薄状態に。さらに宿泊施設ではキャンセルも。
兵庫からの親子: 「一応(来る前に)ハザードマップを見てきた」 「あと、地震の時必要になるかもしれないものを詰めたボトル」 そのボトルの中身は。 「折り畳みトイレと歯ブラシと非常食とチョコレートとブランケット」 しっかりと備えたうえで観光を楽しむ人の姿も見られました。
海沿いの西予市三瓶町では「人間カーリング」が目玉のひとつ。毎年恒例の「奥地の海のかーにばる」が予定通り開かれましたが… 西予市三瓶支所 山本親人さん: 「南海トラフ地震臨時情報を受けまして作成した案内看板です」
会場内の各ポイントに津波避難場所を記した防災マップを掲示したほか、来場者を高台まで誘導する手順を確認したうえでイベントを開催しました。 山本さん: 「有事の際にもきちんと誘導してお客様の安全を確保して楽しめるイベントにしていきたい」 その後も11月には松山と今治で大規模な浸水被害が発生するなど県内は毎月のように災害に見舞われました。度重なる災害で、県内でも備えの意識が広がりました。
学校現場では8月、県内の小中学校や高校の教員を対象に行われた地震対応訓練。慶応大学の大木准教授が、災害に遭遇した子どもたちがどんな行動をとったのか過去の事例から分析。それを大学生が再現することで、リアルな初動対応を体験しながら子どもたちの命を守るために何ができるかを考えました。
慶應義塾大学 大木聖子准教授: 「過去に高確率で起きていること余震は100%。それからけが人、階段から転落みたいな大きなケガでないにしても過呼吸になるとか。これは普段の学校の訓練だと起きないことになっていて」 四国中央市の学校関係者: 「絶対これはそれぞれの先生がシミュレーションし、想像して何ができて何ができないか1個1個クリアしていかないと本当の震災は耐えられない状況が想像できます」 暮らしや経済が海と密接に結びついた愛媛県。有事の際、普段とは違い観光や仕事などでたまたま海のそばにいる人をいかに守るか、という備えも進んでいます。