ロンドン五輪銅の清水がプロ転向 「2年以内で世界王者に!」
フェザー級には、WBA、WBCの王者であるレオ・サンタ・クルス(メキシコ)や、北京、ロンドンの金メダリスト、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)が、WBOの世界フェザー級王座を持ったまま、スーパーフェザー級王座との2階級制覇を果たすなど(ファザー級は返上)強豪がひしめく階級だが、清水は「ロマチェンコとはやりたくない(笑)。誰とやりたいかは、まだ考えもしていない。1試合、1試合、目の前の試合を勝っていくだけ」と、気を引き締めた。憧れのボクサーについて、「大橋会長です。おもしろくて強い」と口にすると、大橋会長からは「俺の試合見たことがないだろう(笑)」と突っ込まれていた。 「長身のボクサーはラフなファイトで、ぐちゃぐちゃにされてズルズルいってしまうという弱点もある。そこを、どうさばいていくか。私もアマから転向してそれを克服した。パワーはあるんだからやれると思う」 大橋会長は、清水がプロ転向する際の課題を見極めたうえで、世界王者への道を用意する方向。トレーナーには、清水と同じくサウスポーで、八重樫を育てた松本好二氏が専属でつく。 写真撮影で紛失騒動を起こしたロンドン五輪の銅メダルを首に巻いた清水は、「世界のベルトをとったらなくさないようにします。まあ大きいからなくしませんよね。いつも腰に巻いておきます」と、メディアを爆笑に包んだ。「キャラクターは今まで通りにいきたい」と、清水も言うが、こういう明るい性格はまさにプロ向き。彼と話をしていると、銅メダリストのプレッシャーや、30歳という年齢不安、そして、プロに適さないとされるボクシングスタイルも、すべてを吹き飛ばしてしまいそうに感じるから不思議である。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)