【食品に強いEC運営代行】セカンドスタイル、「揖保乃糸」はりま製麺の今夏売上を2倍に 自家需要とギフトで商品開発切り分け
受注管理システム「スゴ楽通販」を提供するセカンドスタイルは、食品のECに強い運営代行サービスを提供している。「揖保乃糸」の通販・ECを展開するはりま製麺では、セカンドスタイルのアドバイスを受けて、猛暑のそうめん需要の取り込みに成功。はりま製麺の今夏の楽天市場の売上高は、前年同期間比で2倍に増加したとしている。自家需要商品は買い回りを意識した価格帯に設定。ミニ木箱にそうめんを詰めたギフト商品を販売するなど、訴求を切り分けた製品戦略を提案したとしている。 <「1000円ぽっきり」で買い回りと受け取りを手軽に> はりま製麺が販売するブランドそうめん「揖保乃糸」は、ちまたのスーパーでも手に入る認知度の高い商品だ。はりま製麵では、「ECで購入できる限定感」を訴求する戦略をとっている。そのため、割引せずに定価で販売できているという。売り上げが増加しており、利益の底上げにつながっているそうだ。 はりま製麵は、自家消費用の商品として、「1000円ぽっきりシリーズ」を展開している。無塩そうめんや無塩うどんなどを4袋セットにした商品を、7種類展開している。ポストに投函(とうかん)できるサイズにして、配送の手軽さを訴求している商品だ。 価格を1000円ぽっきりにしているのは、楽天市場の「お買い物マラソン」による買い回りを促進するためだ。楽天市場内の10店舗で1000円以上買い物をすると、ポイントが最大10倍になる仕組みを利用。1000円ぽっきりの商品として設定し、「お買い物マラソン」の店舗として利用するユーザーを取り込んでいるという。 「はりま製麵は、送料無料の1000円で購入でき、ポストで受け取れる。多く利用していただいている、シニアや主婦層の中には、そうした手軽さに魅力を感じて、『お買い物マラソン』を積極的に利用するという人も多い。『お買い物マラソン』では、ポイントが最もよく貯まる10店舗目で欲しい商品を買うという人が多い。はりま製麺の商品は、そこに至る通り道として多くの人に使ってもらっている」(セカンドスタイル・池野一希社長)と話す。 <木箱で特別感を演出> セカンドスタイルがはりま製麺にギフト商品として提案したのは、「揖保乃糸」のそうめんが14束入る、ミニ木箱のセットだ。今年の夏だけで、1000個以上が売れたとしている。 はりま製麺はもともと、飲食店などが業務用に購入する120束を入れた6kgの大型の木箱の商品を販売していた。セカンドスタイルはそこから着想を得て、「既存のバラエティセットをミニ木箱に入れて販売しよう。木箱がオシャレで女性に刺さるだろうし、木箱の再利用を目的とした購入もしてもらえる」と提案したそうだ。 ミニサイズの木箱自体は、以前から使用していたものを活用したという。 ミニ木箱にギフト需要があることが分かったことから、現在は、うどんでも展開しているそうだ。 セカンドスタイルでは、ブランド力と見せ方を工夫することにより、売り上げだけでなく利益の確保にも貢献する、ECの運営方法の提案を行っているという。 ■セカンドスタイル
「日本ネット経済新聞」記者 星野 耕介