“童顔美女優”イ・ユビ、二世俳優として注目され実力で地位を確立「7人の脱出」では“最悪の同級生”怪演で新境地開拓
ある少女の死に関わった7人の悪党たちと彼らの罪を裁く一人の謎の男による壮絶なサバイバルを描いたドラマ「7人の脱出」(2023年)。同シリーズの続編を描いた「7人の脱出 season2―リベンジ―」の最終話が6月3日に配信され、長きにわたるサバイバルゲームが完結した。この壮絶な復讐(ふくしゅう)劇に巻き込まれた7人の内の1人であり、少女の死に最も関わった人物として自分を守るため、数え切れない悪事を働いてきたハン・モネを演じたのが俳優のイ・ユビだ。今回は彼女のキャリアを振り返りながら、season1&2を通して演じてきた罪深き悪人ぶりを紹介する。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】美しいけど切ない…!純白の花嫁衣装姿のイ・ユビ ■大学時代から着々と積み上げていったキャリア 本シリーズで自然な制服姿を披露したユビは現在33歳。童顔でキュートなルックスも人気の彼女は、大ヒットしたドラマ「官邸女官チャングムの誓い」(2003-2004年)で主人公のライバルを演じた俳優キョン・ミリの娘だ。 そんなユビは韓国の名門大学の一つである梨花女子大学を卒業し、2011年にドラマ「ヴァンパイア☆アイドル」で本格的に俳優デビューを果たした。“二世俳優”として注目される一方で、2012年に出演したドラマ「優しい男」ではソン・ジュンギ演じるカン・マルの妹カン・チョコ役で兄に何でも頼る妹ぶりを好演し、ジュンギとのほほ笑ましい“兄妹関係”が一躍話題になった。その後もドラマ「九家(クガ)の書~千年に一度の恋~」(2013年)、ドラマ「ピノキオ」(2014年)と話題作に立て続けに出演し、自身の実力で着実にキャリアを積み上げていく。 彼女の代表作の一つでもあるドラマ「夜を歩く士〈ソンビ〉」(2015年)では、家族思いの明るいヒロインで男装をしながら書籍を販売するチョ・ヤンソンを演じ、その演技力が評価され同年の「MBC演技大賞」で新人賞を獲得した。 近年、より一層演技に磨きがかかるユビは、キム・ゴウンやアン・ボヒョンら豪華キャストが共演したドラマ「ユミの細胞たち」(2021-2022年)シリーズで、ゴウン演じるキム・ユミと同じ会社の後輩社員のイ・ルビ役として出演。誰にでも愛嬌を振りまくるルビは、作品の中でも印象的なキャラクターとして存在感をアピールした。 ■絶対に会いたくない“最悪の同級生”を見事に怪演 そんな彼女が出演する最新作「7人の脱出 season2―リベンジー」では、高校の同級生だったパン・ダミ(チョン・ラエル)を校内いじめや偽装妊娠などで何度も裏切り、ダミの死に加担した発端と言っても過言ではないモネを怪演した。 season1では“K”ことマシュー(オム・ギジュン)の真の姿、シム・ジョンソク(キム・ドフン)との間に子どもを身籠り、校内で出産したことを隠蔽(いんぺい)し、卒業後は過去を捨てて売れっ子アイドルとして芸能界でのし上がる姿が描かれた。自分の思い描く結果のためには、周囲の人を脅し、うそ偽りだらけの姿を築き上げるモネの胸糞悪い態度からはユビの渾身の演技を感じた。 そしてseason2では、終盤に耳の聞こえない実母と娘のハンナ(シム・ジウ)を心底大切に思う一面も見せたが、クム・ラヒ(ファン・ジョンウム)との確執や夫のファン・チャンソン(イ・ジョンシン)との問題で発狂しまくる姿も印象的だった。 普段の公式Instagramなどで見せるキュートな姿とは裏腹に、腹黒さ満載のモネを見事に演じ抜き、役柄の幅を大いに広げたユビのさらなる変貌に期待したい。 ドラマ「7人の脱出 season2―リベンジ―」は、Leminoで全話独占配信中。 ◆文=suzuki