阪神退団の鳥谷敬は“ライバル”セ球団への移籍を希望
秋山翔吾がFA権行使の可能性の高い西武では外崎修汰の外野への再コンバートなどの再編成が考えられセカンドのポジションが空く。またロッテもFA宣言を決断したとされる鈴木大地を失うことになれば“ポスト大地”として鳥谷は欲しい人材だろう。すでに広く知られているが、鳥谷は、井口監督とは現役時代にオフに自主トレを共に行ってきた信頼関係にありホットラインはある。また関西拠点の生活環境を変えず、そのままプロ生活を続けることのできるオリックスが手を上げれば鳥谷の心は動くだろう。 かつては岡田彰布氏も阪神からの引退勧告を拒否してオリックスでプレーした。オリックスは、ショートの安達了一がコンディションに不安を抱えていて、今季は大城滉二が91試合に出場した。後半は、宜保翔、太田椋ら10代の若手にチャンスを与えたが、まだ世代交代に時間はかかる。お手本としての鳥谷獲得という考えが出てきても不思議ではない。 おそらく一昨年、巨人を戦力外になった村田修一氏や昨年阪神を退団した西岡剛氏のように鳥谷の行き先が宙に浮く可能性は低いだろうが、移籍問題を左右するのが、FA市場に出そうなロッテ・鈴木の動向だ。 鳥谷とは左打ちの万能型内野手としてタイプが重なる。内野を補強ポイントに絞っている複数球団は、まずは今季キャリアハイの結果を残した鈴木に触手を伸ばすだろう。その成否を待って決断を下すことになるため、鳥谷は“大地待ち”という状況に置かれることが濃厚。鳥谷の名前がストーブリーグの表舞台に登場するのはもう少し先になるのかもしれない。