【日経新春杯展望】注目のハンデは?今年の活躍が期待される4歳勢が集結 実績ある古豪たちと真っ向勝負
[GⅡ日経新春杯=2025年1月19日(日曜)中京競馬場、芝2200メートル(4歳上)] 72回目を迎える伝統のハンデGⅡ。一時的に別定戦になった時期(1981~93年)もあったが、レース名が示す通り年明けの重賞として定着している。今年最初のGⅡ戦でもあり、飛躍を期待される馬が顔をそろえた。 2021~23年と同様、今年も他場の改修工事による開催場変更で、中京を舞台に行われる。距離も本来より1ハロン短い2200メートルとなるが、非根幹距離になった泣く馬、笑う馬は果たして…。 主力を形成するのは、今年の活躍が見込まれる4歳勢だ。中でも3連勝と勢いに乗っているのがヴェローチェエラ(牡4・須貝)。2600→2400→2400メートルでの3連勝だが、昨春の京都新聞杯で3着という実績もあり、距離は守備範囲内だろう。左回りは新馬戦(新潟内2000メートル=2着)以来だが、不安は感じられない。ハンデも55キロと手頃におさまっており、重賞初Vのチャンスだ。 ショウナンラプンタ(牡4・高野)は昨秋、神戸新聞杯3着、菊花賞4着と奮闘。潜在能力の高さを改めて証明した。重賞勝ちこそないものの、青葉賞アタマ差2着も含めてハイレベルな戦績を残している。ハンデは56キロに決定。ここは今後のためにも賞金を加算しておきたい一戦だ。 メイショウタバル(牡4・石橋)は昨秋の神戸新聞杯を鮮やかに逃げ切った。同じ舞台で行われる今回は当然、期待が高まる。実績がある分、ハンデは57・5キロを課されたが、力さえ出し切ればGⅠも狙えるだけの素材。シンザン記念をリラエンブレムで制した浜中にとっては2週連続の重賞Vがかかる。 ダービー4着以来のサンライズアース(牡4・石坂)も要注目。昨春のすみれSではジューンテイクを寄せつけずに快勝しており、2200メートルは合っている。年が明けてから2本、栗東ウッドで速い時計をマークしており、態勢は整いつつある印象。56キロのハンデなら好勝負になっても何ら不思議ではない。 古馬勢では、明け5歳ながらキャリア8戦と底を見せていないロードデルレイ(牡5・中内田)が目を引く。アンドロメダS、中日新聞杯ともにデシエルトの逃げ切りを許したが、相手が強かったのも確か。1ハロンの延長がどう出るかだが、大事に使ってきた素質が今年、花開くかもしれない。ハンデは57・5キロ。 一昨年、京都新聞杯と神戸新聞杯を制したサトノグランツ(牡5・友道)は昨秋、京都大賞典5着の一戦のみ。有馬記念への出走がかなわず、こちらに矛先を向けてきた。昨年のこのレースはブローザホーンの3着。舞台が中京に替わっても、目黒記念僅差4着を思えば左回りが大きなマイナスになるとは考えにくい。ハンデは58・5キロを課されたが、新コンビ松山の手綱さばきに期待がかかる。 ホールネス(牝5・藤原)は昨年、大きな飛躍を遂げた。エリザベス女王杯3着の実績は大いに胸を張れる。中京芝は2戦2勝。馬場が渋っても問題はない。坂井とのコンビも2戦目で前進が見込める。ハンデ55キロならば、2010年メイショウベルーガ以来、15年ぶりの牝馬Vも十分に狙えそうだ。 一昨年Vの古豪ヴェルトライゼンデ(牡8・池江)=59・5キロ、長期休養明けの前走を快勝したタッチウッド(牡5・武幸)=56キロ、着実に地力をつけてきたマイネルエンペラー(牡5・清水久)=55キロなどにも注意しておきたい。
東スポ競馬編集部