第３日、９番でパーパットを決め、ギャラリーの声援に応える畑岡奈紗

◇１９日　女子ゴルフ　マスターズＧＣレディース第３日（兵庫県三木市、マスターズＧＣ） 　米ツアーから一時帰国した畑岡奈紗（２５）＝アビームコンサルティング＝が２０位から出て７バーディー、２ボギーの６７で回り、通算１０アンダーで首位と３打差の５位に浮上した。通算１３アンダーの首位に岩井明愛（２２）＝ホンダ＝とイ・ミニョン（韓国）が立った。 　まだまだ片りんを見せたにすぎないが、いよいよ『奈紗劇場”の幕開けだ。畑岡が、実力を日本のギャラリーに披露する最終日がやってくる。 　前半は１バーディー、１ボギー。初日からの低速運転が続いていたが、９番グリーン上で雷雲接近による競技中断のサイレンが鳴った。「パーパットをタップインする前だった」。中断や競技遅延は米ツアーでは日常茶飯事。時には仲間とゲームに興じて時間を過ごすなど気分転換もお手のものだ。この日はブレークタイムがプレーの流れを好転させた。 　「昨日までの２日間、ショットは悪くなかったけど、パッティングがなかなか決まらなかったんです。後半はショットとパットがうまくかみ合ってくれた」。１０番で２メートルのチャンスを決めたのを皮切りに３連続バーディー。１４、１５番では３メートル、７メートルを沈め、１７番でも５メートルのバーディーパットが決まった。 　「試行錯誤してたんですが、グリッププレッシャーを変えたというか、握り方を工夫してみたらストロークと体に一体感が出た」という。パターをつり気味に構えていたのを、ヘッドの先端を浮かすような感じにしたと説明。「やっと気づけました」という。 　プレーを見てもらいたかったコーチからは１８日に「特に変えることはない。今取り組んでいることを続けていけばいい」というお墨付きも得た。その安心感や自信も支えてくれている。アマチュアＶから数えて日本国内では日米共催大会を含め６度の優勝。「あまり意識しないで、自分の今できることを続けていくことが大事。その先にそういう結果（優勝）があればいいな」と話す。とはいえ、「一つでも多く勝ちたい気持ちはある」と貪欲さも忘れていない。