「夫の突然死から10年」でボディコンテスト優勝 10周年のサマスタ大舞台にかけた想い
特別な想いと決意
そんな鎌苅選手の挑戦の背景には、人生の転機となった出来事があった。10年前、夫を突然亡くした鎌苅さんは、深い悲しみの中で前を向けない日々を過ごしていた。家族や友人など、多くの人々に支えられ、少しずつ前を向き始めたその過程でサマスタと出会った。改めて挑戦することの大切さを実感し、今では自らも行動でその姿勢を示している。 「辛い日々を過ごしている人や、挑戦を迷っている人に伝えたいのは、少しの勇気を持つことで世界は変わるということです。自分を諦めなければ理想に近づける。生きている限りなんでもできる、ということを信じてほしい」と語る。彼女の言葉には、経験に裏打ちされた力強さがあった。 「今年、夫の死から10年という節目を迎えました。サマスタ10周年の大舞台に立ったことに深い感慨を抱いています。前に進めなかったころを思うと、この大会に挑戦して本当によかったと心から思えます」 これからも挑戦を続ける鎌苅さんの今後の活躍に注目したい。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:柳瀬康宏 撮影:岡 暁