世界中を夢中にさせているガールズグループ、XGはどのようにして生まれたのか? 生みの親SIMONが語る
すべてをかなえる、自信と確信
言霊を大切にする人である。現在、XGはワールドツアーの真っ只中。ドキュメンタリーシリーズ『XTRA XTRA』では「XGが(アメリカの)スーパーボウルのハーフタイムショーに立つのが夢」と語る。世界に向けて「X-POP」を拡大していくために、どんなビジョンを思い描いているのだろうか? 「いっぱいあって全部言ったら、びっくりしますよ」と、どこか自信を漂わせながら軽やかに笑う。 「今思い描いていることに対して、自分はできる、という自信と確信しかない。この考えって、3歳くらいの時から多分変わらない(笑)。言ったことをすべてかなえてきたんです。スーパーボウルもやるし、宇宙人にも会うし、パリコレもやるし、福祉事業もやる。それができる機会を、僕は絶対につくるんです」
期待を超え、裏切ること、インパクトを起こすことがエンタメの神髄
先月開催された2025SSパリコレでは、森永邦彦氏率いるANREALAGEのショーでサウンドプロデューサーを務め、また新たなキャリアを重ねた。 「パリコレは、個人的な仕事でもあり、社運をかけたプロジェクトでもあります。というのも、自分がやりたいことをやるためにXGALXという会社をつくりました。その代表である自分が、ちょっと変わった動きをするということは、この会社に文化的価値を根付かせる大事な活動です。 個人が持つ、それぞれオリジナルのアイデンティティがより重要視され、求められる今の時代。多分僕、映画もつくると思います。それはXGALXにいるアーティストたちが、将来、自分たちにはこんな広い世界があるんだ、と、失敗を恐れずにやりたいことに挑戦できる環境を整えることに他ならないし、その文化に共感、共鳴してもらうことに、会社をつくった価値があると感じるから。 期待を超える、期待を裏切る。いろいろなインパクトを起こしていくことがエンタメの基礎だし、人を楽しませる神髄だと思うんですよね」 JAKOPS(SIMON JUNHO PARK) XGALXのCEO/Executive Producer。1986年にアメリカ・シアトルで生まれる。日韓のミックスで、アメリカ・日本・韓国の3つの国籍とアイデンティティを持つ。米日韓、3ヶ国での音楽活動を経て2010年DMTN(DALMATIAN)のメンバーとしてデビュー。様々な楽曲のプロデュース経歴を持っており、20年近いグローバル市場での音楽活動のノウハウとネットワークを生かし、2017年、同名のエンタテインメント会社、JAKOPSを設立しXGALXを立ち上げる。メンバーの発掘・育成をはじめ、楽曲や映像、ビジュアルなどのクリエイティブ全体の制作、マネージメントなど、すべてにおいて指揮をとり、XGALXの文化や企業風土の構築も務める。2022年、XGALXとして初のプロジェクトとなる7人組ガールズグループ「XG」をデビューさせた。
TEXT=吉田愛 PHOTOGRAPH=花村克彦(ajoite)