世界中を夢中にさせているガールズグループ、XGはどのようにして生まれたのか? 生みの親SIMONが語る
日韓のミックスという背景から生まれる唯一無二のユニークネス
「JAKOPS」というプロデューサー名は、JAPAN+KOREA+Produce by SIMONに由来する。K-POP業界で経験を積んできたなか、なぜ、K-POPグループではなく、日本人ガールズグループにこだわったのだろうか。 「半分日本人の魂を持ち、血が流れているからこそ、JAKOPS(SIMON)らしさとは? を考えた時、日本人アーティストを手がけてみたいという想いが湧き上がりました。そしてグローバルな視点で考えた時に、日本の音楽業界で新しいものを生みださないといけないとどこか感じていて。音楽、仕事、自分自身への向き合い方、そのアティテュードに疑問を感じていた。 自分が日韓のミックスで、両国で経験したからわかること。歴史も含めて複雑な部分があるからこそ、日韓の文化のスペシャルな部分と、自分のもうひとつのアイデンティティであるアメリカの文化を、とても大変ですがひとつにまとめて、前例のないハイブリッドな文化や音楽をつくり世界に発信していくことが、僕の使命なんじゃないかと」
XGが世界に響かせるポジティブなエネルギー
メンバーの選抜から、育成、制作、マネジメントまでの全分野において指揮をとり、自身がCEOを務めるXGALXにとって初のプロジェクトとなったXG。2022年にデビューしてからの彼女たちの人気は飛ぶ鳥を落とす勢いで世界中に広がっている。それはメンバーたちが、それぞれの個性を最大限に輝かせ、自分がオリジナルであることを心から楽しみ、常にポジティブなエネルギーを発しているからに他ならない。 「もともと、世間一般が考えるステレオタイプな女性像に対して、疑問を持っていたし、一般的な“ガールズグループ”って、表現の幅がとても狭い。その表現の幅を破っていくほうが自分の新しい挑戦、音楽の可能性にもつながるし、日本でも韓国でも、女性たちが見る景色が変わるんじゃないかと思ってやってきました。本来女性って、いるだけでどんな個性を持っていても“美しい存在”なんですよ。それをわざわざカテゴライズしたり、肩書きをつけて価値を与えちゃう。それはちょっと違うのではないかと。 だからXGのメンバーに対しても、世界で輝きたいという夢を持つ10代の頃から、本気で本音で向き合い、それぞれがオリジナルであるということ、個性という本質を伝えていく勇気、それは僕自身ものすごい努力をしてエネルギーを使って向き合ってきたことのひとつ。それが、彼女たちの音楽や姿勢を通して世界に伝わっていたら、こんなに嬉しいことはないですね」