読売新聞主筆の渡辺恒雄氏が98歳で死去 政界、スポーツ界などに影響力…直撃取材には「ついしゃべっちゃう」
歴代首相と親しく、巨人オーナー、横綱審議委員会委員長
読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄(わたなべ・つねお)氏が19日午前2時、肺炎のため、都内の病院で死去したと同社が発表した。98歳だった。葬儀は近親者のみで執り行うとし、喪主は長男・畦 (みつみ) 氏。後日、 お別れの会が開かれる。渡辺氏は、政治部の記者時代から歴代首相と関係性を築いていた他、プロ野球巨人のオーナーを務めるなどし、各方面に影響力を持っていた。 【写真】21年「読売ジャイアンツ出陣式」に出席 渡辺恒雄氏の姿 メディア界、政界、スポーツ界などに影響力を持った渡辺氏が亡くなった。渡辺氏は東京都出身。東京大を卒業後の1950年、読売新聞社に入社。政治部の記者として名をはせた後、ワシントン支局長、編集局政治部長、専務取締役主筆兼論説委員長などをへて、91年に代表取締役社長・主筆に就任した。2002年からはグループ本社代表取締役社長・主筆を約2年近く務め、同会長・主筆をへて16年から現職だった。 「盟友」とされた中曽根康弘氏の他、安倍晋三氏、岸田文雄氏ら歴代首相と親交が深かったことでも知られた他、96年から約8年間、巨人のオーナーを務めた。大相撲の横綱審議委員会委員長や、政府の有識者会議の座長、委員などを歴任。その影響力は絶大だった。 一方で記者が自宅や料亭などの食事先にアポなしで来ても、取材に応じる機会が多くあった。自身が同じ取材法を経験しているからで「つい、しゃべっちゃうのも苦しい思いをした昔を思い出すから」などと公言していた。
ENCOUNT編集部