借り換え後、さらに有利な住宅ローンを見つけました。「2度目の借り換え」の後も住宅ローン控除は受けられますか?
住宅ローン控除の特例が受けられないとどれくらい損をするのか
もし借り換えによって住宅ローン控除が適用外となってしまった場合、どれくらいの損失になるのでしょうか。 4000万円(元金の年間返済額100万円)の住宅ローンを組んでおり、住宅ローン控除を10年間・年末残高の1%で所得税などの控除を受けていた場合に5年経過時点で適用外になったとして、その損失額を計算してみます。 住宅ローン控除の控除額は住宅ローンの年末残高が算定の基準となるので返済が進むにつれて控除額は減少していきます。 今回の試算では毎年100万円ずつ返済するため、控除額は1万円ずつ減少するとして、返済1年目~5年目の控除額の合計は185万円。そして本来受けられた6年目~10年目の控除額の合計は160万円となり、これが損失額となります。
まとめ
住宅ローン控除は原則として借り換え後は適用外となってしまいますが、借り換えの目的が住宅ローンの返済であることや借り換え後の住宅ローンの返済期間が10年以上あることなどの一定の条件を満たせば借り換えの回数にかかわりなく引き続き適用を受けることができます。 しかし、従前の住宅ローン控除の条件を引き継ぐため、借り換えによって控除期間が延長される訳ではありません。 住宅ローン控除は金額が大きいため適用外になってしまうと借り換えのメリットが損なわれてしまいます。借り換えの際は適用外とならないように注意して行うようにしましょう。 執筆者:菊原浩司 FPオフィス Conserve&Investment代表
ファイナンシャルフィールド編集部