去年7月の大雨で地区全体が浸水した戸沢村の蔵岡地区では集団移転に向けた動きが進んでいます。 【写真を見る】「なるべく早くやってほしい」 大雨で被災した蔵岡地区の集団移転　締切目前... 意向調査アンケートに綴る心の声（山形・戸沢村） 住民が様々な不安を抱える中、移転に関するアンケートの締め切りが目前に迫っています。 去年7月の大雨で戸沢村は最上川周辺の地区が浸水し、一時は200人以上の住民が避難所生活を強いられました。 特に蔵岡地区では住宅69戸ほぼ全てが浸水しています。 これを受け蔵岡地区では地区全体が高台に移転する、集団移転に向けた事業が進められていて、去年9月の住民アンケートでは9割ほどの住民が集団移転に賛成しました。 そして去年の年末、村から地区住民たちにより具体的な内容を聞き取るアンケートが配られました。 大雨で自宅が浸水し現在は仮設住宅で暮らす夫婦です。 蔵岡地区の住民「何回も（水が）上がったけどこんだけ上がるのは初めてだ。うちなんか2階まで。ほとんどの家が2階まで上がったから」 配布されたアンケートは移転した場合に必要な間取りなど移転後の生活を見据えた内容になっています。 蔵岡地区の住民「下が車庫で上が住まいでどうだと話した。下が車庫で脇に物入れるスペースがないと」 車やペット、仕事内容など、世帯ごとに違いがあるため求める条件は異なります。 さらには費用面での負担も頭をよぎります。 蔵岡地区の住民「もう80歳前後だからローンなんか組めるわけないじゃん。息子に全部負担いっちゃうから」 蔵岡地区の住民「蔵岡みたいなあんな大きい家はいらない。うちは半分くらいでいいわ」 80年以上住んできた土地を離れる決断は容易いものではありません。 アンケートにはそんな思いを込め回答を書き込みました。 　　　　　　　　 蔵岡地区の住民「中に書いた通り、お金がないのでできるだけお金がかからないようにしてほしい。なるべく早くやってほしい」 アンケートの締め切りは今月15日。それぞれの世帯が悩み綴った思いが込められています。